宮崎県都城市を拠点に木材輸出の旗手として奔走する「NOWHERE(ノーウェア)」が、新たなステージへと踏み出しました。同社は2019年10月07日、宮崎県日南市に自社製材工場を新設し、アメリカ向けに一般家庭用フェンス材の輸出を開始することを明らかにしています。これまでは国内で採れた原木を一度中国へ運び、現地の提携工場で加工してから米国へ送るという複雑なルートを辿ってきました。
しかし、この従来の方式では輸送にかかる流通コストが膨らみ、経営上の大きな課題となっていたのです。さらに世界情勢も変化しており、激化する米中貿易戦争の影響によって米国側が中国製品を避ける動きが強まっていました。こうした逆風を受けて輸出量が停滞していたことも、今回の大きな決断を後押ししたと言えるでしょう。地産地消ならぬ「地産直販」の体制を整えることで、コスト競争力を劇的に高める狙いがあります。
国際情勢を逆手に取る!宮崎産フェンスが全米の庭を彩る日
ここで注目すべきは、製材(せいざい)という工程の重要性です。製材とは、山から切り出されたままの丸太(原木)を、用途に合わせて板や角材へと切り出す加工を指します。これまでは海外の安価な労働力に頼ってきましたが、関税リスクや輸送費の高騰を考慮すれば、国内で一貫生産するメリットは計り知れません。SNS上でも「宮崎の杉がアメリカの家の一部になるなんて胸が熱い」といった期待の声が寄せられています。
編集者の視点から見れば、この取り組みは地方創生の理想的なモデルケースだと感じます。世界規模の貿易摩擦というピンチを、国内生産回帰というチャンスに変えた同社の先見の明には驚かされるばかりです。日本の高品質な木材が、複雑な国際政治の壁を越えて直接アメリカの消費者に届くルートが確立されれば、他の地域にとっても希望の光となるでしょう。2019年10月07日のこの発表は、林業の未来を変える一歩になるはずです。
コメント