広島県福山市の玄関口として親しまれてきた大型集客施設「エフピコRiM(リム)」が、大きな転換期を迎えています。2019年11月7日、枝広直幹市長は定例記者会見の場で、2020年8月末に閉館を予定している同施設の跡地利用について言及しました。市長はこれを「超スピード再生」させたいという強い意欲を燃やしており、福山駅周辺の活性化を止めることなく、次なる賑わいのステージへ進める決意を語っています。
今回の会見で最も注目すべきは、具体的なスケジュールの提示です。枝広市長は、2019年度末、つまり2020年3月までには今後の活用法に関する明確な方向性を打ち出す方針を明らかにしました。福山駅前デザイン会議という、市民の声を取り入れながら街の将来を話し合う場において、リムの再活用についても議論を深めるよう求めています。スピード感を重視しつつも、独断ではなく地域住民の想いを汲み取ろうとする姿勢が見て取れるでしょう。
コストを抑えつつ価値を最大化する「現実的な再生」への挑戦
1992年に建設されたこの建物は、設備の老朽化という避けては通れない課題を抱えています。しかし、市長は建物の骨組みである「躯体(くたい)」、いわゆる建物の主要構造部については、まだ十分に活用できる可能性が高いと指摘しました。これまでの歴史をすべて壊すのではなく、使える資産を活かすことで、コストを最小限に抑えながら最大限の効果を生み出す戦略です。専門用語である「躯体」とは、柱や梁、床といった建物の土台となる部分を指します。
ネット上のSNSなどでは、相次ぐテナントの撤退を心配する声が多く上がっていました。「買い物する場所がなくなると不便」「駅前が寂しくなるのは困る」といった切実な意見に対し、市は全館一括での利用だけでなく、現在の商圏規模に合わせた現実的な活用も選択肢に入れているようです。これまでの巨大施設という枠組みに囚われず、今の福山に本当に必要な機能を見極める柔軟な視点こそが、再生の鍵を握るのではないでしょうか。
現在検討されている案には、約65億円を投じる全体改修から、40億円以下に抑える一部閉鎖、そして30億円の解体案まで複数の選択肢が存在します。私個人の意見としては、単なる箱モノの維持ではなく、駅前の回遊性を高めるような拠点作りを期待しています。莫大な予算をかける解体よりも、既存の躯体を活かしつつ、若者や子育て世代が日常的に集いたくなるような、現代的なミクストユース施設へと進化させるのが最善の策だと考えます。
コメント