2019年10月16日、千葉県銚子市を走るローカル線「銚子電気鉄道(銚子電鉄)」から、非常にユニークで心躍るニュースが飛び込んでまいりました。なんと、電車にまつわる様々な「音」のインターネット販売を新たに開始したというのです。
この画期的な試みは、ヤマハミュージックエンタテインメントホールディングスとの強力なタッグにより実現に至っています。同社が展開する高音質な音楽配信サービス「mysound(マイサウンド)」を通じて、全国の鉄道ファンに向けて魅力的な音源が提供されることになりました。
ちなみに「ホールディングス」とは、他の株式会社を支配する目的でその会社の株式を保有する持ち株会社のことです。このような巨大企業が地方の小さな鉄道路線と直接連携して音源を配信するのは、今回が初の試みだと言えるでしょう。
リアルな17種類の音源とSNSでの熱い反響
実際に現地で入念に録音されたこだわりの音源は、「ガタンゴトン」というお馴染みの走行音をはじめ、ドアの「プシュー」という開閉音や踏切の警報音など、合計17種類にも及びます。1曲あたり100円(税別)という手頃な価格設定も、マニアの心をくすぐる素晴らしい采配だと感じます。
この配信が開始されるやいなや、TwitterなどのSNSでは早速大きな話題を呼んでいるようです。「少しでも銚子電鉄の存続に貢献したいから即ダウンロードした」「作業用のBGMとして聞くと旅気分が味わえて最高」といった、温かい応援の声や興奮のコメントが次々と投稿されました。
沿線人口の減少により厳しい経営状況が続く中、運輸収入以外の新しい売り上げを模索する銚子電鉄のたくましい姿勢には、私自身も強く胸を打たれる思いです。単に赤字を嘆くのではなく、自らの持つ「ニッチな資産」を現代のデジタル技術と掛け合わせて収益化する、実に見事な経営戦略ですよね。
地方のインフラを維持するためには、もはや従来の枠組みに囚われない柔軟な発想が不可欠になっています。全国の鉄道ファンや地元を愛する人々の力を結集させるこの「音」の配信事業が、銚子電鉄の輝かしい未来を切り開く大きな一歩となることを、心から願ってやみません。
コメント