半導体や自動車産業を支える超精密金型のトップメーカー、三井ハイテックから注目のニュースが届きました。2019年11月01日、同社の中核を担うリードフレーム事業本部において、未来を見据えた意欲的な組織改革と人事異動が実施されています。今回の改編は、製造現場の効率化と管理体制の強化を同時に狙ったものと考えられ、業界内でもその動向に熱い視線が注がれているのです。
具体的な人事の内容を見ていきましょう。スタンピング事業部の生産管理には黒田康弘氏が就任し、現場の司令塔として辣腕を振るうことになります。一方で、これまで生産管理を一手に引き受けていた岡部祐一郎氏は、新設された業務管理部のトップへとスライドしました。さらに第一製造の責任者には寺坂直幸氏が抜擢されており、製造ラインの最前線でもフレッシュな指揮系統が確立されたと言えるでしょう。
組織の「見える化」を加速させる業務管理部の分離独立
今回の改革で最も注目すべき点は、リードフレーム事業本部スタンピング事業部において、生産管理部から「業務管理部」を分離独立させた機構改革です。ここで言うリードフレームとは、半導体チップを支持し、外部の回路と電気的に接続するための重要な金属部品を指します。またスタンピングとは、金型を用いて金属板を精密に打ち抜く加工技術のことで、同社の高い技術力が結集されている分野です。
なぜ、このタイミングで部署を分けたのでしょうか。これまでは一つの部署が担っていた「モノづくりの計画(生産管理)」と「組織運営の最適化(業務管理)」を明確に切り分けることで、専門性を高める狙いがあるはずです。SNS上でも「三井ハイテックの組織改編は、生産効率を極限まで高めようとする意志の表れだ」「精密加工の世界で生き残るための、攻めの布陣に見える」といった期待の声が寄せられています。
筆者の視点から見れば、この変革は単なる事務的な手続きに留まりません。急激に変化する半導体需要に柔軟に応えるためには、現場の製造能力だけでなく、それを支えるバックオフィスの機動力も不可欠だからです。部署を細分化して責任の所在をはっきりさせることで、意思決定のスピードは劇的に向上するでしょう。同社が世界シェアを維持し続けるための、非常に論理的かつ前向きな一手であると確信しています。
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