華やかなスポーツ界の功績を称える「日本プロスポーツ大賞」の裏側で、組織の根幹を揺るがす事態が進行しています。内閣府は2019年11月22日、この権威ある賞を主催する公益財団法人日本プロスポーツ協会に対し、運営体制に深刻な不備があるとして、公益認定法に基づいた厳しい改善勧告を行いました。
本来であれば、公益法人は「評議員会」と呼ばれる意思決定機関を定期的に開き、クリーンな運営を証明しなければなりません。しかし、同協会では2018年11月以降、一度もこの会議が開催されていないという驚きの実態が明らかになりました。これにより、組織としてのガバナンスが完全に麻痺していると判断されたのです。
あまりにも多すぎる評議員数と人選の課題
なぜ、これほどまでに運営が滞ってしまったのでしょうか。内閣府の調査によれば、各加盟団体から選出された評議員の人数があまりに膨大すぎて、全員が集まる日程を調整することさえ困難な状況に陥っていたといいます。これでは、迅速な意思決定など望むべくもありません。
さらに深刻なのは、選ばれた人物たちが役割を十分に果たせていないという適格性の問題です。内閣府は2019年11月8日に実施した立ち入り検査の結果を受け、単なる人数の多さだけでなく、その人選そのものが不適切であると鋭く切り込みました。組織の体裁を整えるだけで、実務が伴っていない現状が浮き彫りになっています。
こうした背景から、内閣府は協会に対し、2020年1月31日までに人選を抜本的に見直した上で評議員会を開催するよう求めています。同時に、未提出となっている2017年度および2018年度の決算書類を速やかに提出することも命じており、公的な立場としての責任を厳しく追求する構えです。
公益財団法人の誇りを取り戻せるか
SNS上では、このニュースを受けて「歴史ある賞なのに残念だ」「プロの意地を見せて立て直してほしい」といった、失望と期待が入り混じった声が相次いでいます。アスリートの輝かしい努力を評価する場が、組織の不透明な運営によって影を落としてしまうのは、ファンとしても決して見過ごせることではありません。
今回の勧告の根拠となった「公益認定法」とは、税制上の優遇措置を受けるにふさわしい公益性を維持するための法律です。これに抵触し勧告を受けるということは、組織の社会的信用が失墜している証拠でもあります。私は、協会側が今こそ既得権益を捨て、透明性の高い組織へと生まれ変わる絶好のチャンスだと考えます。
プロスポーツを支える象徴的な存在として、協会には一刻も早い正常化が求められます。2020年1月末という期限までに、彼らがどのような答えを出し、日本のスポーツ文化の信頼をどう回復させていくのか。今はその動向を、厳しい視線で見守る必要があるでしょう。
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