2019年11月29日、読売ジャイアンツの岩隈久志投手が東京・大手町の球団事務所を訪れ、来季に向けた契約更改交渉に臨みました。提示された条件は、今季の年俸5000万円から3000万円ダウンとなる、年俸2000万円という厳しい内容です。これは野球協約が定める「減額制限」という、選手の生活を守るために年俸1億円以下の場合は25%までしか下げられないというルールを大きく超えるダウン幅ですが、岩隈投手はこれを受け入れ、サインを交わしました。
メジャーリーグでの輝かしい実績を引っ提げ、8年ぶりに日本球界へと復帰した今季でしたが、一軍のマウンドにその姿を見ることは叶いませんでした。長年悩まされている肩の不調が響き、リハビリに費やす日々が続いたためです。「肩の状態が思うように上がらず、非常に悔しい思いをした」と語る彼の表情からは、プロとして結果を残せなかったことへの強い責任感が滲み出ています。本人にとっても、これほどまでに1年が早く過ぎ去るとは予想もしていなかったことでしょう。
SNS上では、かつての近鉄や楽天時代の圧倒的な投球を知るファンから「もう一度あの美しいフォームが見たい」と復活を心待ちにする声が上がる一方で、「無理をせずに引き際を」といった厳しい意見も散見されます。しかし、あえて大幅な減俸を受け入れてまで現役続行を選んだ背景には、彼の中にまだ燃え尽きていない情熱があるからに他なりません。球界を代表するレジェンドが、このまま終わるとは到底思えないのです。
編集者としての私見ですが、岩隈投手の存在は若手が多い今の巨人の投手陣にとって、数字以上の価値があるはずです。日米を渡り歩いた経験値は、ベンチやブルペンにいるだけでも大きな財産となるでしょう。もちろん、ファンが望むのはマウンドで躍動する「背番号21」の姿です。故障という大きな壁に阻まれている現状ですが、どん底から這い上がるストーリーこそが、多くの人々に勇気を与える最高のエンターテインメントになると信じています。
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