スウェーデンの若き環境活動家、グレタ・トゥンベリさんが2019年11月12日、スペインのマドリードで12月に開催される第25回国連気候変動枠組み条約締約国会議、通称「COP25」への出席を表明しました。驚くべきことに、彼女は今回も二酸化炭素を大量に排出する航空機を一切使わず、広大な大西洋を船で渡るという決断を下しています。
このCOP25は、地球温暖化対策の国際的なルールを話し合う重要な会議ですが、当初の予定地だったチリが政情不安の影響で開催を断念した経緯があります。急遽スペインへ会場が変更されたことを受け、北米に滞在していたグレタさんは移動手段の確保に奔走していました。彼女の「誰か助けてほしい」という切実な呼びかけは、国境を越えて多くの人々の心を動かしたようです。
そんな彼女のピンチを救ったのは、オーストラリアからやってきた心優しい夫妻でした。グレタさんは2019年11月13日にアメリカ東海岸のバージニア州から、彼らの所有する船に同乗して出発することをツイッターで公表しています。SNS上では「有言実行の姿勢が素晴らしい」と称賛される一方で、「過酷な航海を心配する」といった声も寄せられ、世界中が彼女の動向を注視しています。
環境への信念と世界中から差し伸べられた協力の手
アメリカのメディアによれば、スペインに到着するまでにはおよそ3週間もの時間を要する見込みです。グレタさんは2019年の夏にもヨットで大西洋を横断してニューヨークのサミットに参加しており、まさに不屈の精神で気候変動の危機を訴え続けています。一見すると非効率に思える移動方法ですが、これこそが彼女が世界に届けたい強いメッセージの現れと言えるでしょう。
スペインのリベラ環境保護相も2019年11月2日に協力を申し出るなど、公的な支援の動きも活発化していました。地球を半周するような形となった彼女の旅路ですが、無事に目的地へ辿り着けることを願わずにはいられません。大人の都合で変わる社会情勢に翻弄されながらも、自らの信念を曲げない16歳の情熱は、停滞する環境議論に一石を投じるに違いありません。
私は、彼女のような若い世代が「不便さ」を甘受してまで未来を守ろうとする姿に、現代社会が忘れてしまった誠実さを感じます。便利さを追求し続けた結果として生じた温暖化問題に対し、私たちは彼女の航海を通じて、ライフスタイルそのものを再考する時期に来ているのではないでしょうか。会議での彼女の発言が、今から非常に待ち遠しく感じられます。
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