五感で楽しむ伝統の美!虎屋文庫が贈る「羊羹・YOKAN」展で和菓子の深淵に触れる

和菓子を愛する皆さまにとって、待望のニュースが舞い込んできました。室町時代後期に京都で創業した歴史ある老舗「とらや」の資料室、虎屋文庫が、本社ビルの建て替えによる長い休眠期間を経て、ついに活動を再開されたのです。この復活を祝し、東京・港区のとらや赤坂店地下1階にある虎屋赤坂ギャラリーにて、2019年11月1日から12月10日まで「再開御礼!『虎屋文庫の羊羹・YOKAN』展」が華やかに開催されています。

4年という歳月を経て幕を開けた今回の展示では、私たちが普段何気なく手に取っている羊羹の、驚くべき歴史的変遷を目の当たりにできるでしょう。会場には、今から300年以上も昔に描かれた精緻な羊羹の絵図が並び、当時の職人たちが注いだ情熱を現代に伝えています。SNSでは「羊羹の歴史がこれほどまでに奥深いとは知らなかった」「昔のデザインが逆に新しくておしゃれ」といった驚きと感動の声が、早くも数多く投稿されています。

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時代を映すパッケージと「陰翳」が織りなす究極の美

展示の目玉の一つは、歴代の虎屋が手がけてきた美しいパッケージの数々です。特に注目したいのは、1945年から1964年にかけて製造されていた「缶詰ようかん」の現物で、当時の生活様式や保存技術の工夫が伺える貴重な資料となっています。虎屋文庫は、単なる社史の保存にとどまらず、日本の食文化を学術的に研究する日本初の民間専門機関であり、その知見が惜しみなく投入された構成は、一見の価値があると言えるでしょう。

また、文豪・谷崎潤一郎がその著書『陰翳礼讃(いんえいらいさん)』の中で絶賛した、羊羹特有の色彩美を再現したコーナーも設置されています。陰翳礼讃とは、光と影が織りなす静寂な美しさを重んじる日本独自の美意識を指す言葉です。薄暗い畳の部屋に置かれたあんどんの灯火が、黒く艶やかな羊羹に吸い込まれていく様子は、まさに芸術品のような神々しさを放っています。現代の明るすぎる照明下では決して味わえない、瞑想的な体験となるはずです。

この素晴らしい企画展は、2019年12月10日まで入場無料で楽しむことができます。さらに、毎週月曜日と2019年11月23日の午前10時30分からは、専門スタッフによる解説が行われるため、より深くその魅力を知りたい方におすすめです。伝統を守りながら常に進化を続ける「とらや」の世界観は、甘いもの好きならずとも、日本文化を愛するすべての人に新たな発見を与えてくれるに違いありません。

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