ホームセンター業界に新しい風が吹いています。首都圏を中心に展開するLIXILビバが、単なる買い物以上の価値を提供する複合型大型店「ビバモール」の出店を猛烈な勢いで加速させているのです。2019年12月4日にグランドオープンを迎えた「ビバモール本庄」を皮切りに、同年度内には埼玉県東松山市や山梨県内への進出も決定しました。これまで同社が培ってきたプロ向けの信頼と、家族連れが一日中楽しめるエンターテインメント性を融合させた新しい店舗の形が、今まさにベールを脱ぎます。
新しく誕生したビバモール本庄は、JR本庄駅から徒歩圏内という好立地にあり、核店舗となる「スーパービバホーム」を中心に構成されています。驚くべきはその規模で、売り場面積は約2万4600平方メートルにも及びます。食品スーパーのヤオコーや100円ショップのダイソーなど、30を超える多彩なテナントが軒を連ねており、まるで一つの街のような賑わいを見せているのです。単なる物販に留まらず、整骨院や飲食店まで揃えたこの施設は、地域の暮らしに欠かせない拠点となることでしょう。
SNS上では、早速訪れたユーザーから「広すぎて迷うけれど、何でも揃うから便利」「子供が遊べるスペースがあって助かる」といったポジティブな声が次々と上がっています。特に注目されているのが、足湯コーナーなどのコミュニティスペースです。買い物という目的がなくても、ふらりと立ち寄りたくなる仕掛けが随所に散りばめられています。さらに、非常用発電機を備えるなど、災害時における地域のインフラとしての役割も担っており、利便性と安心感を両立させた設計が多くの支持を集めているようです。
プロ仕様の「資材館」と生活密着型テナントの相乗効果
ビバモールの強みは、専門性の高い「資材館」と、日用品が揃う「生活館」という二つの顔を持っている点にあります。資材館とは、建設現場で使われる木材や建築金物など、プロの職人が必要とする本格的な道具を取り扱うエリアのことです。この専門的な品揃えによって、近隣のみならず群馬県伊勢崎市などの広域からも「建築のプロ」を呼び込むことに成功しています。一方で、専門店街は日常的な買い物を支える「生活に密着した商店街」をコンセプトにしており、この二つの動線が施設全体を活性化させています。
LIXILビバは2019年度から2021年度にかけて、こうしたモール型施設を10箇所開設するという野心的な中期経営計画を掲げました。人口減少やネット通販の普及により、多くのホームセンターが苦境に立たされる中、同社は2016年度から右肩上がりの成長を継続しています。2017年4月の東証1部上場を経て、2019年度の売上高は前年度比7%増の1930億円を見込んでおり、その勢いは止まりません。大胆な投資によって、既存の顧客層に加えて30代から40代の新しいファンを獲得しようとしています。
私は、この戦略こそが今の時代の「リアル店舗」が生き残る鍵だと考えます。ネットで何でも買える時代だからこそ、実際に足を運び、体験し、交流できる場所の価値が高まっているからです。2020年2月の山梨県、3月の東松山市と続く新店舗の展開は、地域経済を活性化させる大きな起爆剤になるはずです。3年間で350億円を超える巨額投資は、変化を恐れず進化を続ける企業の決意の表れでしょう。次世代のショッピング体験が、私たちの生活をより豊かに彩ってくれるに違いありません。
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