アメリカの政治史が大きく動こうとしています。2019年12月05日、米野党・民主党のナンシー・ペロシ下院議長は、トランプ大統領を「弾劾訴追(だんがいそつい)」する方針を正式に発表しました。弾劾訴追とは、大統領などの公職者が職務上の重大な不正を行った際に、議会がその責任を追及して罷免(辞めさせること)を求める手続きを指します。
今回の決断の引き金となったのは、いわゆる「ウクライナ疑惑」です。ペロシ氏は、トランプ大統領が自身の政治的なライバルを陥れるために大統領の権限を乱用し、国家の安全保障を危険にさらしたと厳しく批判しました。この動きを受け、SNS上では「ついに歴史が動いた」「法の下の平等が試されている」といった驚きや支持の声が広がる一方、支持者からは強い反発も噴出しています。
ペロシ議長は、ジェリー・ナドラー下院司法委員長に対し、訴追の根拠をまとめた「弾劾訴追決議案」を作成するよう指示を出しました。このまま順調に進めば、2019年12月中に下院本会議で採決が行われる見通しです。実際に可決されれば、トランプ氏はアメリカ史上3人目の弾劾訴追を受けた大統領として、不名誉な記録を刻むことになります。
上院の壁とトランプ氏の反撃!今後のシナリオはどうなる?
下院で決議が可決された後は、舞台を上院へと移し「弾劾裁判」が幕を開けます。しかし、大統領を実際に罷免するためには、上院で出席議員の3分の2以上の賛成が必要です。現在の議席構成を見ると、与党・共和党が多数派を占めており、全員が結束すれば民主党にとって罷免のハードルは極めて高いと言えるでしょう。
これに対し、トランプ大統領は自身のツイッターで猛烈な反撃を展開しています。「弾劾するなら早くやれ」と強気の姿勢を崩さず、むしろ上院での裁判を、自身の潔白を証明しライバルであるバイデン氏側の疑惑を追及する絶好の機会と捉えているようです。この強固な対抗姿勢には、支持層をより強固に結束させる狙いが見て取れます。
個人的な見解として、今回の弾劾劇は単なる法的な手続きを超え、2020年の大統領選を見据えた激しい情報戦の様相を呈しています。真実の追求はもちろん不可欠ですが、党派対立が激化し、国民の分断が深まることを危惧せざるを得ません。今後の公聴会や裁判でどのような新事実が飛び出すのか、世界中が固唾をのんで見守っています。
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