2019年12月09日、帝国データバンク大阪支社が近畿2府4県における最新の倒産集計を発表しました。これによると、2019年11月の倒産件数は前年同月比で12.9%増となる210件に達しています。驚くべきことに、前年を上回る推移はこれで5カ月連続となっており、地域経済の冷え込みが鮮明に浮き彫りとなりました。SNS上でも「景気回復の実感がない」「増税の影響がじわじわ来ている」といった、将来への不安を募らせる声が数多く見受けられます。
今回の調査対象となったのは、負債額が1000万円以上の「法的整理」による倒産です。法的整理とは、裁判所が関与して企業の債務を整理する手続きを指し、破産や民事再生などがこれに該当します。業種別で見ると、特に繊維業やサービス業、食品関連での苦境が目立っているのが現状です。これは同年10月に実施された消費増税により、人々の財布の紐が固くなり、個人消費が伸び悩んでいることが大きな要因だと考えられます。
小規模倒産の増加が示す地域経済の変調
一方で、負債総額については151億1300万円と、前年同月比で23.9%の減少を見せています。件数が増えているのに総額が減るという一見不思議な現象が起きている理由は、負債額5000万円未満の「小口倒産」が全体の比率を高めているからです。体力の少ない小規模事業者が、コスト増と消費減退の板挟みに遭っている実態が見て取れます。大規模な連鎖倒産こそ抑えられているものの、街の小さなお店や会社が静かに姿を消している現状は見過ごせません。
編集者としての私見ですが、今回のデータは単なる数字の変動以上の危機を孕んでいると感じます。特に生活に密着した食品やサービス業の倒産は、地域コミュニティの活力を削ぐことになりかねません。増税という公的な負担増に対し、中小零細企業が自力で抗うには限界があります。今後は、資金繰りの支援だけでなく、消費を喚起するようなより抜本的な対策が待たれるところです。師走を前に、地域経済がこれ以上の失速を見せないことを切に願います。
コメント