【SNS誘拐の闇】大阪小6女児連れ去り事件で男を起訴。防犯カメラを回避する「周到な工作」の実態とは?

2019年11月、日本中に衝撃を与えた大阪市住吉区の小学6年生女児誘拐事件が、大きな局面を迎えました。大阪地検は2019年12月13日、栃木県小山市の伊藤仁士被告を未成年者誘拐の罪で起訴したのです。連れ去られた少女が無事に保護されたことは何よりの救いですが、捜査が進むにつれて浮き彫りになったのは、犯行の発覚を免れようとするあまりに狡猾で計画的な手口でした。

捜査関係者への取材によれば、被告は女児に対して自宅周辺にある防犯カメラの位置を事前に確認するよう指示していた疑いがあります。防犯カメラとは、特定の場所を監視・記録するためのビデオカメラのことですが、現代の捜査では欠かせない証拠となります。被告はこれを回避するために、少女のスマートフォンの電源を切らせるなど、デジタル上の足跡を消すことにも執念を燃やしていたようです。

さらに驚くべきことに、大阪から栃木への移動中、被告は女児の服装を着替えさせていたことが判明しました。外出時の格好とは異なるフード付きの服を着せ、さらには眼鏡をかけさせるなど、人別(じんべつ)による特定、つまり見た目から個人を判別されることを防ごうとしたのでしょう。こうした執拗な「偽装工作」からは、偶発的な犯行ではなく、強い意志を持った計画性が透けて見えます。

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SNSに潜む罠と「正義」を盾にした歪んだ主張

今回の事件のきっかけとなったのは、SNSの「ダイレクトメッセージ(DM)」機能でした。これは第三者には見ることができないクローズドな通信手段です。被告はこれを利用して、家庭に悩みを抱える少女の心の隙間に巧みに入り込みました。「家から出たい」という言葉に寄り添うふりをして、実際には自らの支配下に置くための甘い言葉を投げかけていたことが分かっています。

驚愕すべきは、逮捕後の被告の供述内容です。彼は「誘拐したわけではなく、少女を助けてあげた。自分は正しいことをした」という趣旨の主張を繰り返しているといいます。しかし、実際には少女から靴やスマートフォンを取り上げ、偽の銃弾を見せて脅すといった行為に及んでいました。自らの行為を善行だとすり替えるその心理は、被害者の恐怖を無視した極めて身勝手な独善と言わざるを得ません。

ネット上では、この事件に対して「SNSで子供が知らない大人と会う怖さを再認識した」「防犯カメラを避けるなんてプロの犯罪者みたいで不気味だ」といった不安の声が数多く寄せられています。親世代からは、子供にどうやってネットリテラシー、つまり情報を正しく使いこなす能力を教えるべきかという議論も噴出しており、社会全体が大きな警鐘を鳴らされた形となりました。

私は、こうした事件を二度と繰り返さないために、大人がSNSの匿名性や閉鎖性のリスクを今一度見つめ直すべきだと考えます。子供がSOSを発したとき、そこに忍び寄るのが悪意を持った第三者であってはなりません。警察は、同宅で保護された別の女子中学生の経緯についても慎重に捜査を続けており、全ての真相解明が待たれるところです。

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