為替市場が緊迫した空気から一転し、新たな動きを見せています。2020年1月10日の東京外国為替市場で、円相場は3日連続で値下がりする展開となりました。午後5時の時点では1ドル=109円34銭から36銭近辺で取引され、前日の同じ時間帯と比較すると93銭もの大幅な円安・ドル高が進行しています。数日前までの緊張感が嘘のように、市場のムードがガラリと変化したのです。
この変動の引き金となったのは、アメリカのトランプ大統領による発言でした。米国時間の2020年1月8日、大統領は演説の中でイランに対して「軍事力は使いたくない」と明言したのです。これにより、世界中が固唾をのんで見守っていた両国の武力衝突という最悪のシナリオに対する懸念が、一気に和らぐこととなりました。現状の有事が回避されたことで、投資家たちの間で安堵感が広がっています。
ここで注目したいのが、円という通貨の特殊な性質です。市場では一般的に、円は「低リスク通貨(安全資産)」と位置づけられています。これは世界で危機が起きた際、比較的安全とされる円を買っておくという投資家の行動パターンを指す専門用語です。今回は逆に緊迫状態が解けたため、安全のために持っていた円を売り、より利益を狙える別の資産へ資金を戻す動きが活発化しました。
この急激なトレンド転換に対し、SNS上でも多くのユーザーが敏感に反応しています。「一時はどうなるかと思ったけれど、ひとまず大きな衝突にならなくて安心した」「110円台への突入も視野に入ってきたのではないか」といった声が上がっており、今後の展開を注視する個人投資家たちの熱い視線が注がれている状態です。
編集部としては、今回の円売りドル買いの背景にある地政学リスクの緩和は、一時的なものにとどまらない可能性があると考えています。もちろん中東情勢は常に予測不能な一面を持ちますが、大国同士が決定的な破滅を避けたという意味は極めて大きいはずです。今後は米国の経済指標なども加味されながら、じわじわと円安基調が試される局面が続くのではないでしょうか。
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