タイのバンコクで熱戦が繰り広げられているサッカー男子のU-23アジア選手権。2020年1月9日、1次リーグB組に臨んだ日本代表はサウジアラビアとの初戦を1対2で落とし、苦しいスタートを切りました。
国内組を中心に構成された今回のチームですが、試合終盤に守備陣の連携ミスから相手にPKを献上。食野亮太郎選手のゴールで一度は追いつく粘りを見せたものの、勝負どころでの手痛い失点に泣く結果となっています。
この手痛い黒星発進に対し、SNS上ではサポーターから「あまりにもお粗末なミスが多すぎる」「五輪を控えているのにこの連携不足は危機的状況だ」といった厳しい声が相次いで投稿されました。
勝敗を分けた守備の意思疎通と個人の判断ミス
特に物議を醸しているのが、決勝点となったPKを招いたシーンです。DF同士のパス交換において、ボールを出した選手と受ける側の意図が完全に食い違い、相手の鋭いアタッカーに隙を突かれてしまいました。
さらに、チャンスの場面でも個人の判断の甘さが露呈しています。敵陣深くでフリーになったMF旗手怜央選手が、主審をアシストする線審のフラッグアップを気にしてプレーを止めてしまい、好機を逃す場面がありました。
サッカーにおいて、審判の笛が鳴るまではプレーを続行するのが鉄則です。先にシュートを放ってからオフサイドか否かを確認するという、当たり前のプロセスを怠ったことは猛省すべきポイントでしょう。
ボランチのバランス崩壊と次戦への課題
中盤をコントロールする「ボランチ(守備的MF)」の田中駿汰選手と田中碧選手が縦にパスを配給した際は、日本の決定機へと繋がっていました。しかし、2人が自由に動きすぎるあまり、攻守のバランスが崩れる場面も目立ちます。
日本が攻め込まれた際、最終ラインの前に広大なスペースが生まれてしまい、サウジアラビアの俊足フォワードに何度もそこを突破されました。試合をコントロールする冷静な舵取りが、この日のチームには欠けていたのです。
相手のサウジアラビアは、日本と同じ3バックの布陣で守備を固めて慎重に戦う戦略でした。ピッチ上で戦術が噛み合う中で、日本は相手の裏をかくような連携や工夫を最後まで見せることができませんでした。
編集者の視点:基本に立ち返り1月12日のシリア戦で名誉挽回を
戦術論を語る以前に、今回の日本代表はサッカーにおける「基本中の基本」がおろそかになっていた印象を強く受けます。声を掛け合うこと、最後まで走りきること、リスクに備えることは、朝起きて顔を洗うように当然のルールです。
強豪としてのプライドや技術を誇る前に、まずは足元を見つめ直し、全員が泥臭く連動する意識を取り戻さなければなりません。そうでなければ、東京五輪という大舞台で世界の強豪と渡り合うのは夢のまた夢になってしまうはずです。
幸いにも、まだ大会は始まったばかりであり、グループステージを突破するチャンスは残されています。2020年1月12日に控えるシリアとの第2戦では、日本の本来の強さである組織力をピッチ上で証明してほしいと願います。
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