ブラウブリッツ秋田の新スタジアム建設が白紙に?秋田市が候補地3カ所を断念した理由と今後の展望

サッカーJ3に所属するブラウブリッツ秋田のファンやサポーターにとって、非常に気になるニュースが飛び込んできました。秋田市は、チームの新たな本拠地となるスタジアムの建設候補地として検討していた市内3つの場所について、すべて誘致を断念することを決定したのです。穂積志市長は2020年01月10日の記者会見において、いずれの場所も解決が難しい課題を抱えており、建設を進めるのは困難であるという見解を示しました。

この決定を受けて、インターネット上のSNSではサポーターを中心に大きな衝撃が広がっています。「楽しみにしていたのにショックが大きい」「J2ライセンスを取得するためにはスタジアムが不可欠なのに、これからどうなるのか不安だ」といった悲痛な声が多数寄せられました。その一方で、「中途半端な場所に作って後悔するより、課題をしっかりクリアできる場所をじっくり再検討してほしい」という、未来を見据えた前向きな意見も散見されます。

そもそも新スタジアムの構想は、Jリーグの「スタジアム基準」を満たすために始まりました。これは、上位リーグであるJ2やJ1に昇格するために、観客席の数や屋根の設置率、諸室の整備などに関してリーグ側が設けている厳しいルールのことです。ブラウブリッツ秋田がさらに上のステージへ羽ばたくためには、この基準をクリアした近代的な競技場が絶対に欠かせません。だからこそ、今回の候補地選定の難航は大きな注目を集めています。

2019年02月に秋田県や秋田市などの協議会が選定した候補地には、それぞれ特有の問題がありました。まず秋田大学の敷地は、試合開催時に激しい交通渋滞が発生する恐れが拭えませんでした。また、民間企業の秋田プライウッドの所有地は、海に近いことから津波が発生した際の安全対策に大きな不安が残されていたのです。プロスポーツの拠点は、多くの観客が安全かつ快適にアクセスできる場所でなければならないという現実が浮き彫りになりました。

さらに、最有力と目されていた八橋運動公園の整備案を巡っては、県と市の行政間で意見の食い違いが生じてしまいました。市側は、公園内にある第2球技場や健康広場が日頃から多くの市民に愛用されていることを理由に、既存の市民利用スペースが失われるスタジアム建設に反対したのです。県はこれらの機能を別の県有地へ移転する代替案を提示したものの、市がそれを受け入れることはなく、最終的に合意には至りませんでした。

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編集部が考える秋田のスポーツの未来とスタジアムのあり方

地方都市におけるスタジアム建設は、単にサッカーの試合を行う場所を作るだけでなく、地域活性化や防災の拠点としても極めて重要な意味を持ちます。それだけに、市民の日常生活を守りたい秋田市と、プロスポーツを軸に地域の魅力を高めたい秋田県の双方が、それぞれの正義を持って議論を戦わせることは当然と言えるでしょう。しかし、お互いの主張が平行線をたどったまま、建設自体が停滞してしまうことは誰も望んでいないはずです。

今後は、秋田県と秋田市が再び手を取り合い、ゼロベースで新たな候補地を模索していくことになります。行政間の連携をより強固にし、交通アクセスや安全性、そして市民の利便性をすべて満たすような『一石二鳥』の名案が生まれることを期待せずにはいられません。ブラウブリッツ秋田の選手たちが、満員のサポーターに囲まれて新しいピッチで躍動する日が1日でも早く訪れるよう、両者にはスピード感を持った前向きな議論を望みます。

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