世間を大きく揺るがした大阪府警富田林署での逃走事件を覚えているでしょうか。弁護士との面会室から被告が姿を消したという衝撃的なニュースは、警察のずさんな管理体制を露呈することとなりました。面会室の扉を開けた際に鳴るはずのブザーの電池が抜かれていたなど、信じられないような内規違反が重なっていたことが発覚しています。SNS上でも「警察のセキュリティ意識が低すぎる」「市民の安全はどうなるのか」といった厳しい批判の声が数多く上がっていました。
この重大な事態を受け、大阪府警は信頼回復に向けてハード・ソフトの両面から徹底的な留置管理業務の強化に乗り出しています。留置管理業務とは、警察署にとらえられている被疑者や被告の身柄を安全に拘束し、監視や生活の世話を行う専門的な仕事のことです。二度とこのような不祥事を起こさないという強い決意のもと、警察組織のあり方そのものを見直す劇的な改革が今まさに進められています。
アクリル板破壊を防ぐ!徹底的な設備強化の全貌
樋田淳也被告は、面会室を仕切るアクリル板に強い衝撃を加えて隙間を作り、そこから逃げ出したとされています。府警は事件直後に全65署の設備を対象とした一斉の再点検を実施しました。仕切り板の接合部分を強固に補強したほか、面会室から外部へとつながる扉を自動で施錠されるオートロック式へと変更しています。これにより、内側から個人の判断で勝手に扉を開けて外に出ることは実質的に不可能となりました。
さらに、かつて電池が抜かれて機能していなかったという致命的な問題があった面会室のブザーについても、大きな改良が施されています。従来の電池式から、電灯の線などから直接電力を供給する電気作動タイプへと変更されました。これで「電池が切れていた」あるいは「意図的に抜かれていた」という言い訳は通用しなくなります。こうした物理的な対策の素早さからは、府警の並々ならぬ危機感が伝わってくるでしょう。
夜間の抜き打ち点検も!意識改革を促す厳格な指導体制
設備を新しくするだけでなく、そこで働く警察官の意識を変えるソフト面の対策も本格化しています。大阪府警本部は2019年4月1日から、留置管理課で指導を行う担当者の人数を増員しました。専門の担当者が各警察署へ頻繁に足を運び、面会時の正しい対応方法を直接指導する回数を増やしています。さらに驚くべきことに、夜間に事前連絡なしで警察署を訪れる「抜き打ち点検」まで実施されているのです。
府警の幹部は、同じ過ちを二度と繰り返してはならないという共通の意識が各現場に芽生え始めていると語ります。実際に各警察署の方から「積極的に研修を開催してほしい」という熱心な要望が寄せられているそうです。警察が自らの弱点と真摯に向き合い、身内の甘さを排除しようとする姿勢は非常に評価できますし、地域の安全を守るためにもこの厳しい指導を今後も妥協なく継続してほしいと切に願います。
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