日産自動車がいま、大きな転換期を迎えようとしています。これまでの日産は、新型車の投入が遅れてモデルが古くなる「高齢車」問題に直面しており、これが経営を圧迫する深刻な課題となっていました。特に主力市場の米国では平均車齢が5年を超えており、競合他社に比べて新鮮味に欠ける印象を拭えなかったのが実情でしょう。
SNS上では、日産ファンから「いつになったら新型が出るのか」「今のデザインも好きだが、さすがに古さを感じる」といった厳しい声が目立っていました。こうした状況を打破するため、日産は2022年度までに平均車齢を3年まで引き下げるという、野心的な「若返り計画」を打ち出したのです。ブランドの信頼を取り戻すための、まさに背水の陣といえますね。
主力SUVの刷新でブランド価値を再構築
この改革の先陣を切るのが、2019年11月に9年ぶりの全面改良を遂げる小型SUV「ジューク」です。全面改良とは、プラットフォームやエンジン、内外装のすべてを一新することを指し、まさに車が生まれ変わるタイミングとなります。これに続き、日本でも人気の高い「エクストレイル」や「デュアリス」の後継モデルも2021年度までに投入される見通しです。
かつての経営体制下では、新車開発よりも値引き販売で台数を稼ぐ手法が優先されてきました。しかし、その代償として中古車市場での価値を示す「残価」が低下し、ブランド力が低下するという負のスパイラルに陥っていたのです。今回の戦略転換は、安売り競争から脱却し、車の本質的な魅力で勝負するという強い意志の表れだと私は確信しています。
最先端技術が拓く日産の新しい未来
新生ラインアップの武器となるのは、日産が誇るインテリジェント・モビリティ技術です。新型ジュークには先行車との距離を保ちながら走行を支援する機能が搭載され、次期ローグ(エクストレイル)には電動モデルの設定も視野に入っています。2019年9月24日には国内で「スカイライン」に最新の運転支援技術が導入されるなど、その布石は着実に打たれてきました。
2022年度には、世界販売の約3割を電気自動車(EV)やハイブリッド車などの電動車にするという目標も掲げています。単に車を新しくするだけでなく、時代が求める環境性能と安全性を付加することで、1台あたりの販売価格を引き上げる狙いです。新技術への積極的な投資こそが、日産が再び「技術の日産」として輝くための唯一の道ではないでしょうか。
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