マニュライフ生命保険株式会社は、2019年12月01日付で組織の活性化を狙った重要な人事異動を断行しました。今回の発表では、営業部門の要となる役職に経験豊かなメンバーが配置されており、同社がこれからどのような市場展開を目論んでいるのかが鮮明に浮かび上がってきます。SNS上でも、外資系生命保険大手のこうした動きは、業界全体の営業戦略に影響を与えるのではないかと注目を集めているようです。
特に注目すべきは、常務執行役員の平野勝也氏が、新たにチーフ・エージェンシー・オフィサー兼PA営業本部長に就任した点でしょう。平野氏はこれまでMGA営業本部長として辣腕を振るってきた人物です。ここでいう「MGA」とは、複数の保険会社の商品を扱う総合代理店を指す専門用語ですが、その最前線で培った知見を、今後はPA、すなわちプロフェッショナル・エージェント(専任代理店)の育成と強化に注ぎ込む形となります。
一方で、これまでニューマーケットデベロップメントを担当していた森田裕之氏が、平野氏の後任としてMGA営業本部長の座を引き継ぎました。新しい市場の開拓を担ってきた森田氏が、代理店営業のトップに立つことで、提携先との関係性に新鮮な風が吹き込まれるに違いありません。多様化する顧客のニーズに応えるためには、こうした現場に近い場所でのリーダーシップ交代が、組織に程よい緊張感と革新をもたらすはずです。
さらに、管理部門や地方組織においても着実な布陣が敷かれています。ニュービジネス開発統括部長には後藤幸逸氏が選ばれ、新たな収益の柱となるビジネスモデルの構築が期待されています。地域戦略の要である北海道営業の責任者には宮沢勤氏が就任しました。全国各地で均一かつ高品質なサービスを提供しようとする同社の強い意志が、こうした細やかな人事からも見て取れるのではないでしょうか。
私自身の見解としては、今回の人事は単なる役職の入れ替えではなく、代理店チャネルと直販チャネルの融合を加速させる攻めの姿勢だと評価しています。デジタル化が進む現代において、あえて「人」が介在する営業体制を再編することは、信頼を第一とする生命保険業界において極めて本質的な選択と言えるでしょう。各責任者がそれぞれの専門性を活かし、2019年末から2020年にかけてどのような飛躍を見せるのか、目が離せません。
コメント