シニア世代の賢い働き方!在職老齢年金の落とし穴と損をしないための受給術

2019年12月07日、働く意欲を持つシニア世代の間で「在職老齢年金制度」への注目がかつてないほど高まっています。一定以上の収入がある場合に年金がカットされるこの仕組みは、国の見直し案が二転三転したことで、多くの人々の不安を誘いました。社会保険労務士のもとには、これまでになかったほど多くの相談が寄せられており、現場では驚きの声が上がっています。

「働くと損をするのでは?」という疑問を持つのは当然のことです。SNS上でも「一生懸命働いても年金が減らされるなんて、労働意欲を削ぐ制度だ」という切実な意見や、「複雑すぎて将来の設計が立てられない」といった困惑の投稿が相次いでいます。制度を正しく理解し、自身のライフスタイルに合わせた賢い選択をすることが、今まさに求められているのです。

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年金がカットされる仕組みと最新の基準額

在職老齢年金とは、厚生年金に加入しながら働く方の合計収入が一定ラインを超えた際、年金の一部または全額が支給停止になる仕組みを指します。いわゆる「年金カット」と捉えられがちですが、元々は退職が前提だった年金を、働きながらでも一部受け取れるように整備された歴史があります。現在のルールでは、月給と年金の合計が基準を超えると、その超過分の半分が支給停止となります。

2019年度の基準額は、65歳未満が28万円、65歳以上が47万円と設定されています。政府は就労を促すためにこの基準の大幅な引き上げを検討しましたが、高所得者への優遇であるとの批判を浴び、結果として65歳以上は47万円の維持が決定しました。この議論をきっかけに、まだ現役の50代からも「自分たちの将来に直結する問題だ」と、強い関心が寄せられるようになっています。

「繰り下げ受給」なら安心という勘違いの罠

多くの方が誤解しやすいのが、支給停止された年金の行方です。「仕事を辞めた後にまとめてもらえる」と考えている方も多いようですが、一度カットされた年金は二度と戻ってきません。また、年金の受給開始を遅らせて受給額を増やす「繰り下げ受給」も、在職老齢年金の前では万能ではありません。実は、支給停止の対象となる部分は、繰り下げをしても増額の計算から除外されてしまうのです。

つまり、バリバリ働いて年金が全額停止になっている期間は、繰り下げによる増額のメリットも一切得られないということになります。この点を知らずに「後で増やせばいい」と考えていると、将来大きな計算違いが生じるかもしれません。私個人の意見としては、現在の制度は働く高齢者に対してあまりに不透明で、努力が報われにくい構造だと感じます。まずは現状の「正確な受給額」を把握することが不可欠です。

雇用保険との関係や併給調整にも要注意

さらにシニア世代が注意すべきなのが、雇用保険の「高年齢雇用継続給付」との兼ね合いです。60歳以降に賃金が大幅に下がった場合、それを補う給付金を受け取れますが、これを利用すると年金がさらに減額される「ダブルパンチ」の状態になることがあります。このように、複数の制度が複雑に絡み合っているのが現状です。

内閣府の調査によれば、多くの方が「働けるうちはいつまでも働きたい」と願っています。しかし、制度の仕組みを知らないままでは、せっかくの労働が家計のプラスにならないケースも出てくるでしょう。私は、国が本気でシニア活躍を推進するならば、こうした「働き損」を感じさせる複雑な調整を撤廃し、よりシンプルで公平な制度へ刷新すべきだと強く考えます。

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