2019年12月27日、静岡労働局から最新の雇用データが公開されました。同年11月の静岡県内における有効求人倍率(季節調整値)は1.45倍という結果になり、地域の経済状況に変化の兆しが見えています。これは1.47倍を記録した2017年3月以来、実に2年8カ月ぶりとなる1.4倍台への突入であり、これまでの右肩上がりの勢いにブレーキがかかった格好です。
今回の数値において特に注目すべきは、地域の産業を支える製造業への影響でしょう。労働局の分析によれば、製造現場での雇用ニーズが落ち着きを見せており、特に県西部エリアでの落ち込みが目立つ状況です。有効求人倍率とは、仕事を探している人一人に対して、企業から何件の募集があるかを示す指標ですが、この数字が下がったことは、採用市場が「超売り手市場」から一歩引いた状態にあることを示唆しています。
SNS上では、この発表を受けて「地元の製造業に元気がないのは心配」「転職活動の難易度が変わるかも」といった不安の声が上がる一方で、「依然として1倍を超えているので仕事を選べる状況に変わりはない」という冷静な意見も飛び交っています。数値の上では2019年11月の有効求人数は71,486人と3カ月連続で減少傾向にあり、働く側の意識も少しずつ慎重なものへとシフトしていくのではないでしょうか。
また、仕事を探している有効求職者数は49,250人と、2カ月ぶりに増加へ転じている点も見逃せません。一方で、新しく出された求人数は24,273人にとどまり、前年の同じ月と比較すると13.5%もの大幅なマイナスを記録しました。こうした需給バランスの変化を受け、当局は景気の基調判断を従来の「着実に改善が進んでいる」から、2年ぶりに「改善している」へと下方修正を行っています。
編集者としての私見ですが、今回の下方修正は決して悲観すべき「不況」の始まりではなく、過熱していた採用市場が適正なラインに戻る「調整局面」であると捉えています。これまでは人手不足が深刻すぎて、無理な条件で募集をかけていた企業も少なくありませんでした。今後は、求職者が企業の将来性や労働環境をより厳しく見極める、質重視の採用フェーズに移行していくことが予想されるでしょう。
コメント