冬の訪れとともに恋しくなる海のミルクといえば、やはりカキですよね。全国各地に名産地は点在していますが、その中でも圧倒的な生産量を誇るのが広島県です。島々や岬に囲まれた広島湾は驚くほど波が穏やかで、カキが育つための絶好の環境が整っています。実は広島におけるカキ養殖の歴史は非常に深く、16世紀の室町時代まで遡ると言われているのをご存知でしょうか。カキの体内に旨味成分であるグリコーゲンがたっぷりと蓄えられ、身がぷっくりと太る2020年1月から2020年2月こそが、まさに最高に美味しい旬の季節なのです。
この至高の味覚を求めて、SNS上でも「広島のカキはクリーミーさが格段に違う」「現地で食べる焼きカキが忘れられない」といった熱狂的な声が多数寄せられています。現地を訪れたら、絶対にこの感動を味わうべきでしょう。
自分好みにカスタマイズ!草津かき小屋で楽しむ贅沢バケツ盛り
広島市内では、冬になると和食や洋食、中華、さらにはお好み焼きに至るまで、あらゆる飲食店が競うようにカキメニューを掲げます。中でも中心市街地から少し離れた漁港にある「草津かき小屋」は、カキ好きなら絶対に見逃せない名店です。ここでは前日に水揚げされたばかりの、この上なく新鮮なカキが驚きのボリュームで提供されています。看板メニューのカキ三昧の定食は800円または1300円というお手頃価格で、さらに殻付きのカキを豪快にバケツへ盛った「草津かき」も2000円で堪能できるのです。
さらに嬉しいポイントとして、このお店は調味料の持ち込みが完全に自由となっています。ジューシーで弾力のあるカキの身に、バターやみそ、オリーブオイルにポン酢など、お好みの味付けをして心ゆくまで堪能してください。
これほど自由度の高い体験ができるのは、地元の生産者6社が団結し、2019年11月末から2020年4月末までの期間限定で運営しているからに他なりません。週末や祝日は常に満席となるほどの賑わいを見せていますが、平日に限り予約が可能となっています。並ばずに極上のカキを楽しみたい方は、平日の仕事帰りに足を運んでみるのがスマートな選択だと言えます。
エキニシで体験する進化系カキ料理と魅惑のはしご酒
次にご紹介したいのが、JR広島駅の西側に位置するレトロな飲食店街、通称「エキニシ」です。ここでは定番のカキフライや生ガキだけに留まらず、工夫を凝らしたユニークなカキ料理が500円から1000円程度という良心的な価格で出迎えてくれます。例えばカキラーメンやワイン焼き、さらにはカキのおでんといった、料理人の技が光る進化系メニューが目白押しです。一例を挙げますと、「日本酒Bar 丸」が提供する「牡蠣の昆布〆」は500円という安さながら、昆布の旨味が凝縮された身が日本酒の芳醇な香りと見事に調和します。
このような個性豊かな店舗が軒を連ねるエキニシは、一軒だけで終わらせるのは非常にもったいないと感じます。少しずつ色々な味をつまみながら、夜の街を回遊するのが醍醐味でしょう。
実際に広島県では、2017年から「広島はしごガキ」というユニークなプロモーション施策を展開し、地元消費を大いに盛り上げています。協賛している店舗は目印となるちょうちんやのぼりを掲げているため、初めて訪れる観光客でも迷うことなくお店を見つけられるはずです。
メディア編集者としての私の視点ですが、こうした伝統食材を現代風の「はしご酒」カルチャーと融合させる試みは、地域の活性化において非常に素晴らしい先進例だと確信しています。単に食べるだけでなく、街を歩く楽しさまで演出してくれる広島の冬を、ぜひ現地で五感を使って体感してみてください。
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