関西のビジネス界において、従業員が知人を紹介して選考を進める「リファラル採用」という新しい仲間集めの形が急速に広がりを見せています。ユニバーサル・スタジオ・ジャパンを運営するユー・エス・ジェイがアトラクションを支える技術職でこの制度を開始したほか、ヤンマーも農機具などの開発部門で試験的な運用をスタートさせました。
リファラル採用とは、自社で働くメンバーのつながりを利用して、企業の価値観や求めるスキルに合致した優秀な人材を探し出す採用手法のことです。ネット上では「信頼できる友人の紹介なら職場のリアルな雰囲気が事前に分かって安心」「転職のミスマッチが減りそう」といったポジティブな声が数多く上がっており、求職者側からも高い関心が寄せられています。
この仕組みは主に即戦力を求める中途採用の現場で取り入れられており、入社後の定着率が非常に高いという素晴らしいメリットがあります。一般的な求人媒体や人材紹介会社を介さないため、企業にとっては採用にかかるコストを大幅に削減できる点も魅力的です。離職者が少なくなれば、再び求人を出したり教育を施したりする時間や手間の削減にもつながるでしょう。
これまで日本では、資金が限られているベンチャー企業での活用が目立っていましたが、新卒の一括採用が見直されつつある昨今、ついに大手企業でも本格的な普及が始まりました。日本経済新聞社が2019年10月に実施した調査によると、東京の大手企業では19%が導入しているのに対し、関西圏では13%という状況であり、これからの伸びしろが期待されています。
こうした動きを支えるのが、SNSを活用して手軽に求人情報をシェアできる便利なスマートフォン向けアプリの存在です。人材スタートアップ企業が提供するこのサービスは既に多くの企業と契約を結んでおり、2020年中には大阪へ新たな拠点を設けて関西エリアのサポートをさらに強化する計画を進めています。
現在の関西における転職市場は非常に活気にあふれており、2019年11月時点のデータでは、ここ3年間で転職を希望する人が42%も増加し、企業の求人数も36%増えています。特にITや通信に関する職種では、求職者1人に対する求人数の割合を示す有効求人倍率が8.4倍に達しており、激しい人材の獲得競争が繰り広げられている状況です。
編集部としては、このリファラル採用こそが関西の経済をさらに活性化させる起爆剤になると確信しています。なぜなら、2019年に京阪神の大学を卒業した若者のうち、約25%が首都圏へ流出してしまっているからです。地元の魅力やリアルな仕事のやりがいを先輩の口から直接伝えることで、地方へ戻って就職する「Uターン」の流れを力強く後押しできるでしょう。
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