フィリピン自動車産業に新風!地場大手の生産ライン自動化がもたらす劇的変化と未来への期待

東南アジアの自動車市場が激変する中、フィリピンの地場部品メーカーが熱い注目を集めています。現地の自動車部品大手2社が、生産ラインの自動化や大型化に向けた大胆な巨額投資に踏み切りました。SNSでも「ついにフィリピンの製造業が次のステージへ進む」「地場企業の技術力向上に期待したい」といったポジティブな声が数多く上がっており、業界内外で大きな話題を呼んでいます。

首都マニラの南部に位置するカビテ州では、プレス部品を手掛けるバレリー・プロダクツ・マニュファクチュアリングが最新の自動溶接機を導入しました。自動溶接機とは、産業用ロボットなどが人間を介さずに金属を接合する画期的な装置のことです。これまでほぼすべての工程を人の手作業に頼っていたフィリピンにおいて、この最先端マシンの登場は極めて異例であり、生産効率の劇的な向上を実現しています。

実際の現場では、作業員が手際よく装置を操作すると、激しい火花を散らしながらわずか30秒ほどで部品が組み上がります。ここで作られた部品は三菱自動車の工場へと納品され、大人気小型車である「ミラージュ」の骨格を支えるシャシーの一部として活用される仕組みです。同社は1000トン級のプレス機なども合わせて、1億5000万ペソもの資金を投じて生産ラインの高度化を成し遂げました。

こうした躍進の背景には、日本の自動車メーカーによる手厚い技術指導が存在しています。三菱自動車が2017年2月20日にミラージュの生産をタイからの輸入から現地生産へと切り替えた際、バレリー社は20種類ものプレス部品を受注しました。フロントガラスの下部にあるワイパー周りの強度を保つ「カウルトップ」と呼ばれる重要部品や、安全性を左右するサスペンションの製造に初めて挑戦したのです。

日系企業からの厳しい品質基準を満たすため、彼らは試作を何度も繰り返して技術を磨き上げました。同社のエドワード・ホセ社長は、月におよそ2000台が生産されるフラッグシップモデルの製造を通じて、大量生産の貴重なノウハウを蓄積できたと確かな手応えを語っています。このように、地場企業が世界基準のモノづくりを学べる環境が整ったことは、国の産業全体にとっても大きな財産になるに違いありません。

一方、樹脂部品を専門とするマンリー・プラスチックも負けてはいません。マニラ近郊の主力工場に、大型の車体パーツを成形できる3500トンの超大型射出成型機を新しく設置しました。射出成型機とは、熱で溶かしたプラスチックを金型に流し込み、冷やして固めることで複雑なプラスチック製品を大量に作る機械のことです。この大型マシンの導入により、従来よりも大きなバンパーの供給が可能となりました。

さらに同社は、1600トンや550トンといった複数の射出成型機も合わせて導入しています。2018年から現地生産が始まったトヨタ自動車の新型「ヴィオス」向けに、高度な組み立て技術が必要とされる運転席横のセンターコンソールを供給し始めました。トヨタと同じ最先端の生産ラインを取り入れることで、要求される高いクオリティを完璧にクリアしており、その設備投資額は1億3500万ペソに上ります。

こうした地場企業の積極的な動きは、フィリピン政府による自動車産業の振興策が呼び水となっています。税制優遇措置を受ける条件として、トヨタや三菱自動車は現地での部品調達率を重量ベースで50%以上に高める必要があり、すでにその基準を達成しました。自動車産業の裾野が狭く、これまでタイなどの周辺国からの輸入車に押されていたフィリピンにとって、この変化は歴史的な一歩と言えます。

地場メーカーにとって、今回の投資額は年間売上高の約4割に匹敵する極めてリスクの高い挑戦でした。しかし、日系メーカーへの信頼と政府の政策支援が、彼らの背中を強力に後押しした形です。フィリピンが単なる組み立て拠点から脱却し、自国で高度なサプライチェーンを構築していく未来の実現に向けて、この記念すべき自動化への潮流を私は心から応援したいと感じています。

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