金属素材市場において、常に注目を集める希少金属のひとつがインジウムです。2020年2月3日、大手サプライヤーであるDOWAエレクトロニクスが、インジウムの国内建値(たてね)について、1月と同じ価格を維持すると発表しました。ここでの「建値」とは、企業が指標として公表する販売価格のことです。今回は大口需要家向けが1キロあたり2万7000円、小口向けが1キロあたり3万1000円となり、価格の安定感が目立つ結果となりました。
なぜ今、インジウムの価格は安定しているのか
市場関係者の間では、今回の価格据え置きは予想通りの展開という声も少なくありません。SNS上でも「素材価格が落ち着いているのは、サプライチェーンにとっても安心材料だ」といったポジティブな反応が見受けられます。液晶ディスプレイや太陽電池の電極など、先端技術に不可欠なインジウムですが、その価格が安定することで、関連する製造業各社は中長期的なコスト計画を立てやすくなるという大きなメリットがあります。
そもそもインジウムは、亜鉛鉱石の副産物として得られる希少な金属です。そのため、供給源が限定的であり、世界情勢や需要の変化によって価格が激しく変動しやすいという性質を持っています。今回の据え置きは、現在の市況環境において、供給側と需要側のバランスが均衡していることを示唆しているのでしょう。私自身も、こうした基幹素材の価格が安定して推移することは、日本のものづくりにとって非常に重要なことだと考えています。
今後も電子部品の需要はますます高度化していくことが予想されます。価格の据え置きというニュースは、ある意味で「平穏」を意味しますが、裏を返せば、私たちが利用しているスマートフォンや高精細モニターなどの電子機器が、変わらぬ品質で安定的に供給されるための礎となっているのです。これからも、こうした素材の動向にはしっかりと目を光らせていきたいものですね。
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