北海道にある7つの空港が一括民営化され、いよいよ大きな転換期を迎えようとしています。これまで北海道観光の屋台骨を支えてきた新千歳空港の力を最大限に活かし、仮想的な「大北海道空港」ネットワークを形成するこのプロジェクトは、赤字に悩まされてきた6空港にとっても飛躍のチャンスです。2020年1月14日、北海道エアポート社の稼働を翌日に控え、函館市には熱い視線が注がれていました。
新千歳空港は現在、深刻な混雑に見舞われています。中国の孫振勇・駐札幌総領事が函館市の工藤寿樹市長を訪問した際、「新千歳への乗り入れはもう無理」という厳しい現実が語られました。これを受けて函館市は、函館空港を「北海道の南の玄関口」として位置づけ、台湾のみならず中国各都市や韓国、タイなどへの直行便誘致を急いでいます。新千歳と需要を補完し合う関係を目指しているのです。
インバウンド誘致に向けた大胆な投資と戦略
この壮大な計画において、函館空港には6空港の中で最大の412億円という巨額の投資が行われます。特筆すべきは、国際線旅客施設の面積を現在の5倍にまで広げる点です。同時に3便の国際線をさばけるターミナルへと進化し、商業施設も大幅に拡充されます。SNS上でも「函館空港が国際拠点になるなんてワクワクする」「利便性が上がればもっと函館に行きたい」と、観光客の期待は高まるばかりです。
民間投資による施設の刷新は、利用者の満足度を飛躍的に向上させるでしょう。
函館空港の目標は、30年後に乗降客数を現在の約1.9倍にあたる331万人にまで引き上げることです。この強気な計画を支える鍵は、北海道新幹線との広域連携にあります。函館高専の奥平理教授も指摘するように、単独で集客するのではなく、北東北エリアの観光需要までをも取り込む戦略が不可欠です。インバウンド(訪日外国人旅行)の旅程において、新幹線を組み合わせることは強力な武器となります。
さらに、2020年度中に開通予定の空港道路や、30年度の北海道新幹線札幌延伸といった交通インフラの整備が、この戦略を後押しします。湯の川温泉へのアクセスの良さはもちろん、ニセコでのスキーと函館での滞在を組み合わせるなど、魅力的な提案が可能になります。空と陸の交通網が有機的に結びつくことで、道南エリアは単なる観光地から、世界を視野に入れた「滞在型観光拠点」へと進化を遂げるはずです。
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