深刻化する児童虐待という社会問題に対し、東京都練馬区が2020年度から画期的な一歩を踏み出します。区は、東京都が所管する児童相談所(児相)と連携を強化するための共同拠点を新設することを決定しました。これは、子育て支援の現場で専門的な知見をより迅速に活かすための、練馬区独自の新たな挑戦といえるでしょう。
そもそも児童相談所とは、子どもが健やかに育つために必要なサポートを行い、万が一虐待などの危機に直面した際には、調査や保護、そして専門的な援助を行う行政機関のことです。2020年7月に開設予定の「練馬区虐待対応拠点」は、区が運営する「子ども家庭支援センター」内に設置されます。週に1回程度、都の専門職員が常駐し、区のスタッフと密接に連携しながら相談対応や広域的な調整にあたります。
区と都がタッグを組む、練馬区の賢明な判断
現在、23区の一部では独自に児童相談所を開設する動きが見られますが、練馬区の前川燿男区長は少し異なるスタンスをとっています。広域的かつ高度に専門的な対応が求められる児童相談所の運営については、都と連携する形こそが最適であるという考えです。無理に自前で組織を抱えるのではなく、既存の支援センターを強化し、都のプロフェッショナルと力を合わせることで、地域に密着した迅速な対応を目指すという方針ですね。
この施策には2020年度予算案として5800万円が計上されており、子育て支援センターの職員も8名増員し、総勢で体制を拡充する見込みです。背景には、練馬区における相談件数の急増があります。2018年度の虐待や養育困難に関する相談は4770件にのぼり、2014年度と比較して7割以上も増加しました。これほどの速さで変化するニーズに対し、今回の連携強化は極めて時宜にかなった決断ではないでしょうか。
SNS上でも、「専門家が身近に来てくれるのは心強い」「行政同士が壁を越えて連携してくれるのは安心感がある」といった前向きな反響が多く見受けられます。私個人としても、自治体と専門機関の垣根を取り払うこのようなモデルケースが、もっと全国に広がれば良いと考えています。子どもたちを社会全体で守り抜くという強い意志を、練馬区がしっかりと示したニュースといえるでしょう。
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