2020年1月30日、厚生労働省から非常に重大な発表がありました。中国湖北省武漢市からチャーター機で帰国した邦人206名の健康状態を確認したところ、3名から新型コロナウイルスの陽性反応が出たのです。今回の事案で特筆すべきは、そのうち2名が発熱や喉の痛みといった症状を全く示していない、いわゆる「無症状病原体保有者」であったという点でしょう。国内において、症状がない段階でウイルス保有が確認されたのは、これが初めてのケースとなります。
このニュースは瞬く間に駆け巡り、SNS上でも大きな反響を呼びました。「症状が出ていない人から感染する可能性があるの?」という驚きの声や、不安を隠せない投稿が数多く見受けられます。中には「目に見えない脅威に対して、私たちはどのように備えるべきか」といった、冷静かつ慎重な議論を呼びかける意見も散見されました。私たち一人ひとりにとっても、今後の感染予防のあり方を再考する大きな転換点と言えるのではないでしょうか。
「人から人への感染」を正式に認定
さらに厚労省は、国内において「人から人への感染」が認められたことを正式に表明しました。これは武漢市からのツアー客を乗せたバスの運転手とガイドの方の感染が確認されたことによります。これを受けて、今後は武漢市への渡航歴がない方であっても、同市からの入国者と接触した後に発熱や肺炎の症状が出た場合は、医療機関から保健所へ報告する体制が強化されます。これまでは海外での感染が主でしたが、いよいよ国内でも本格的な警戒が必要な段階に差し掛かっています。
国立感染症研究所の脇田隆字所長は会見で、「現時点では、無症状の人から感染することもあり得ると想定して対策を講じるべきだ」と警鐘を鳴らしました。無症状の方が今後発症する可能性や、体内におけるウイルスの量などを詳細に評価していく必要があります。なお、今回の帰国者の中で検査に同意しなかった2名を除き、第1陣の帰国者のうち201名は陰性が確認されています。現在、政府の対策本部では感染拡大を食い止めるべく、あらゆる措置を講じる構えです。
私個人としては、この事態は単なる統計的な報告以上の意味を持つと感じています。ウイルスは目には見えませんが、私たちは「症状がなければ安心」という従来の感覚を一度捨て、より科学的かつ慎重な行動をとる必要があります。手洗いや咳エチケットといった基本的な予防策を徹底することはもちろん、行政からの情報を冷静に受け止め、不安に飲み込まれないよう心掛けることが今、最も重要であると考えます。
続く帰国者への対応
2020年1月30日午前には、第2陣となる民間チャーター機が武漢市から羽田空港に到着し、210名の帰国者が日本に戻りました。幸い重症者はいないとの報告ですが、到着時に発熱などの症状を訴えた13名が、速やかに都内の病院へ搬送されています。政府は今後も、帰国者に対して機内検疫に加え、到着後の検査を徹底する方針です。たとえ症状がない方であっても、国立国際医療研究センターにてウイルス検査を行い、国内への感染拡大を防ぐための万全の体制を整えていくことでしょう。
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