2019年07月19日、函館税関が発表した最新の貿易統計によれば、北海道の経済は今、一つの大きな転換点を迎えているようです。6月における道内の輸出総額は、前年の同じ時期と比べて18%も落ち込み、244億円にとどまりました。これで輸出額の減少は7カ月連続という結果になり、地域経済への影響を心配する声も少なくありません。数字だけを見ると厳しい現実が突きつけられていますが、その内訳を詳しく紐解いていくと、現在の世界情勢と北海道の課題が浮き彫りになってきます。
今回の落ち込みを牽引してしまった主な要因は、これまで輸出を支えてきた化学製品や鉄鋼といった工業分野の不調です。特筆すべきは、化学製品の輸出額がなんと「ゼロ」を記録した点でしょう。これは非常に異例な事態と言わざるを得ません。鉄鋼についても需要の減退が響いており、製造業を中心に厳しい舵取りが求められています。SNS上では「地元の基幹産業がこれほど苦戦しているとは」「景気の冷え込みを肌で感じる」といった、不安や驚きを隠せないユーザーの投稿が相次いで見受けられました。
高級食材ナマコが躍進!食のブランド力が北海道を救う鍵に
暗いニュースばかりではありません。工業製品が苦戦する一方で、北海道が誇る「食」のパワーは力強い光を放っています。カニやナマコなどの甲殻類・軟体動物の輸出額は、前年比で19%も増加しました。特にナマコは、中華圏を中心に「黒いダイヤ」とも称される高級食材として絶大な人気を誇ります。こうした高付加価値な水産物の需要が、輸出額の全体的な底割れを必死に食い止めている状況です。これにはネット上でも「やはり北海道は食の強さが最後の砦」「ナマコパワー恐るべし」と期待を寄せる声が挙がっています。
ここで「甲殻類・軟体動物」という言葉について少し解説しておきましょう。これは貿易の分類上、エビやカニ、イカ、タコ、そしてナマコなどを含むカテゴリーを指します。これらは鮮度を保つ高度な冷凍技術や、北海道ブランドという信頼があって初めて成立する輸出商品です。今回、工業製品が振るわない中で、こうした自然の恵みを活かした一次産業の加工品が健闘している事実は、今後の北海道経済が進むべき道を示唆しているのではないでしょうか。資源に頼るだけでなく、いかに付加価値を高めるかが重要となります。
編集者としての視点から述べさせていただきますと、現在の北海道は、特定の産業に依存するリスクが表面化している時期だと感じます。化学製品がゼロになるという事態は、外部環境の変化に左右されやすい工業構造の脆さを露呈しました。しかし、ナマコのような世界に通用するブランド食材が育っていることは大きな希望です。今後は、工業の立て直しを図りつつ、水産物をはじめとする「北海道ブランド」の輸出網をさらに多角化し、特定の国や品目に頼りすぎない柔軟な経済体制を構築することが、最も求められているのでしょう。
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