【鉄道産業のビッグニュース】日立がイタリア高速鉄道を受注!約700億円プロジェクトの全貌と欧州市場攻略への鍵

2019年6月5日、日本の日立製作所から、鉄道業界における大きなニュースが発表されました。カナダの鉄道車両メーカーであるボンバルディアと共同で、イタリアの鉄道運営会社トレニタリアから高速鉄道向けの車両112両と、それに付随する保守サービスを受注したという画期的な出来事です。両社を合わせた受注総額は、なんと5億7千万ユーロ、日本円にしておよそ700億円にも上るとのこと。この大規模なプロジェクトは、日立グループの欧州市場における存在感を一層高めるものとなるでしょう。

日立が今回受注したのは、「フレッチャロッサ」(Frecciarossa、「赤い矢」の意味)と呼ばれる高速鉄道の最新車両、14編成112両です。納入は2020年から2021年末にかけて順次行われる予定であり、さらに10年間の長期にわたる保守サービスも請け負います。この車両は、最高時速360キロメートルでの営業運行が可能であり、イタリアの主要都市であるミラノやローマなどを結ぶ高速鉄道網で活躍することになります。車内にはWi-Fi設備や会議室、ビュッフェなども完備され、ビジネス利用や観光客のニーズにも応える快適な移動空間を提供することでしょう。

特筆すべきは、この車両が欧州相互乗り入れ技術要求(TSI: Technical Specifications for Interoperability)に対応している点です。これは、異なる電圧を持つヨーロッパ各国の高速鉄道ネットワークにおいても、スムーズに運行できるようにするための技術的な標準仕様のことを指します。この高度な要求に対応できることは、日立の技術力の高さを証明すると同時に、将来的な欧州各国への販路拡大にも繋がる、非常に重要な要素であると評価できます。

今回の受注成功の背景には、日立が2015年にイタリアの鉄道車両製造会社アンサルドブレダを買収したことが大きく影響しています。この買収によって事業を引き継いだ日立のイタリア子会社日立レールが、ボンバルディアと共同で今回の契約を勝ち取りました。日立レールによる受注額は約415億円、ボンバルディアは約283億円と報じられています。車両の製造は、イタリア国内にある両社の工場で行われる計画で、これは現地での雇用創出という点からも大きな経済効果をもたらすことが期待されます。

実はトレニタリアは、日立(旧アンサルドブレダ時代も含む)にとって、全く新しい顧客というわけではありません。2016年にも高速鉄道の保守や通勤車両を受注した実績があります。こうした過去の信頼の積み重ねが、今回の巨額受注に結びついたと言えるでしょう。また、日立はボンバルディアとの協力をさらに深める意向を示しており、英国の高速鉄道計画「HS2」の車両入札にも共同で参加する見込みです。このように欧州の鉄道市場で積極的に攻勢をかける姿勢は、日本の鉄道技術が世界のインフラを支える時代が本格的に到来したことを感じさせます。

このニュースに対し、SNSでは「日立、やるね!」「日本の技術が世界に広がるのは誇らしい」「イタリアの高速鉄道に乗るのが楽しみ」といったポジティブな反響が多く見受けられます。特に、イタリアの企業を買収した後に、現地の技術と日本のノウハウを融合させ、再びイタリア国内で大型受注を達成したというストーリーは、海外市場におけるM&A(企業の合併・買収)戦略の成功例として、高く評価すべきでしょう。私は、日立のこの戦略が、単なる車両納入に留まらず、長期的な保守サービスを通じて現地の鉄道運営に深く関わり、ライフサイクルコスト全体で貢献していくという、持続可能なビジネスモデルを確立しようとしている点に、大きな期待を抱いています。

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