人気動画投稿サイト「ユーチューブ」で、地元の飲食店や観光地を紹介する動画を投稿し、収入を得ていた男性ユーチューバーが、なんと自身の妻に対して逮捕監禁と傷害の罪を犯していたという、衝撃的な事件が発生しました。大分市の自営業である鹿取亮真被告(44)は、自身の動画へ半年以上にわたって続いた誹謗中傷のコメントが、実は妻の仕業であったと知って激高。妻を自宅に監禁し暴行したとして起訴され、2019年6月6日に大分地方裁判所で懲役2年の実刑判決を言い渡されたのです。
この事件は、インターネット上で大きな反響を呼んでおり、特にSNSでは「中傷の犯人がまさか身内とは…」「どんな理由があっても暴力は許されない」といった驚きや怒りの声が多数見受けられます。中には、鹿取被告が「ハゲ」「バカ」といった心ない書き込みを半年もの間受け続け、精神的に追い詰められていたであろうことに同情を示す意見もありました。
事件のきっかけは、鹿取被告の動画に対する執拗な誹謗中傷(ひぼうちゅうしょう)コメントでした。これは、根拠のない悪口や非難を言いふらして、相手の名誉や信用を傷つける行為を指します。鹿取被告は動画収益を得る立場で、コメント欄の荒れは深刻な問題です。この中傷が半年以上も続き、不審に思っていたところ、妻が知人に「同じような書き込みをしてほしい」と依頼していたことから、ついに妻の犯行が明らかになったといいます。
判決によると、鹿取被告は妻の行為を知り、怒りに任せて2019年3月、大分市内の自宅アパートで犯行に及びました。30代の妻の手首と足首を粘着テープなどで縛り上げるという監禁(かんきん)行為に加えて、顔を蹴ったり殴ったりして妻に重傷を負わせたのです。監禁とは、不当に他人の自由を拘束する行為のことで、今回の場合は暴行とセットで悪質な犯行とみなされました。
ユーチューバーの「闇」と実刑判決が示す司法の厳しい姿勢
有賀貞博裁判官は判決理由で、「怒りに任せて短絡的に犯行に及んだのは強く非難される」と指摘し、被害者である妻に重傷を負わせた結果の重大性を鑑み、求刑懲役3年に対し、懲役2年の実刑判決が相当であると判断しました。いかに心無い中傷に悩まされていたとしても、私的な制裁として暴力に訴えることは法治国家では断じて許されません。
インターネットを利用した情報発信で生計を立てるユーチューバーという職業は、人々の注目を集める一方で、常にアンチコメント(特定の投稿者に対して悪意を持って行う否定的なコメント)や誹謗中傷のリスクに晒されています。しかし、この事件が浮き彫りにしたのは、そのストレスが家庭内の暴力という最悪の結果につながってしまったという「闇」の部分です。
私見として、鹿取被告の犯行は当然ながら厳しく非難されるべき行為です。しかし、その背景にある「身内からの裏切り」と「仕事への影響」というプレッシャーは、視聴者の皆さんが想像する以上に重いものだったのではないでしょうか。とはいえ、いかなる理由があっても、妻を監禁し暴行するという行為は決して正当化されるものではありません。今回の実刑判決は、暴力は絶対に容認しないという司法の厳しい姿勢を示すものと言えるでしょう。
この事件は、ネット上のコミュニケーション(インターネットを介した交流)の難しさと、そのストレスが現実世界に与える深刻な影響を私たちに突き付けています。動画投稿者も視聴者も、改めて言葉の重さと、問題を暴力ではなく法的な手段で解決することの重要性を痛感させられた出来事ではないでしょうか。
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