【2018年度卸売業調査】雑貨卸業界を襲うコスト増の荒波!原材料高騰と物流費のダブルパンチにどう立ち向かうか

2019年07月31日に発表された2018年度の日本の卸売業調査(第48回)の結果によれば、雑貨卸業界は非常に厳しい経営環境に直面しています。同年度における雑貨卸の全体売上高は、前年度と比較して2.1%の減少を記録しました。これで3年連続の減収となり、業界全体に漂う停滞感を裏付ける形となっています。

さらに深刻なのは利益面の大幅な悪化です。営業利益、つまり本業で稼ぎ出した利益は、前年から32%も目減りしてしまいました。この背景には、製品の「もと」となる原材料価格の上昇が仕入れコストを押し上げたことが挙げられます。加えて、配送を担うトラック運転手の不足などに起因する物流費の高騰も、収益を強く圧迫する要因となりました。

個別の企業状況に目を向けると、業界首位を走るドウシシャは売上高が4.8%減となり、営業利益にいたっては28.4%という大幅な落ち込みを見せています。また、売上高2位に位置する小泉成器についても2.6%の減収となりました。このように、大手企業であっても市場環境の変化によるダメージを回避できていない実態が浮き彫りになっています。

一方で、4位の中山福は売上高を2.3%伸ばしており、苦境の中でも販路を拡大する底力を見せました。しかし、同社もコスト増の影響からは逃れられず、営業利益は32.1%減と厳しい着地を余儀なくされています。SNS上では「生活雑貨の値上げが心配」「物流クライシスは卸売業者にとっても死活問題だ」といった、消費者や関係者からの不安の声が相次いでいます。

編集者の視点から見れば、今回の調査結果は単なる一時的な不況ではなく、構造的な課題を突きつけていると感じます。卸売業はメーカーと小売の間で調整を担う「経済の潤滑油」ですが、外部コストの転嫁が難しい立ち位置にあります。今後は単なる中継ぎではなく、企画開発力の強化やDXによる物流効率化といった、付加価値の創造が生き残りの鍵を握るでしょう。

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