ゴールドマンが減益?2019年4〜6月期決算から読み解く米銀大手の苦境と投資市場の未来

世界経済の心臓部とも言えるウォール街から、少し肌寒いニュースが届きました。米金融大手のゴールドマン・サックスが2019年07月16日に発表した同年04月から06月期の決算は、純利益が前年同期と比べて6%減少する24億ドル、日本円にして約2600億円に留まったことが明らかになりました。投資家たちの間では「やはり市場の冷え込みが影響したか」と、今後の動向を不安視する声が広がっています。今回の減益の背景には、同社が得意とする市場部門での苦戦が色濃く反映されているようです。

具体的に数字を見ていくと、債券や株式の売買を仲介して得られる収入が34億ドルと、前年から3%ほど落ち込んでいます。さらに企業同士の結婚とも例えられるM&A(合併・買収)の助言を行う投資銀行部門も振るわず、利益を押し下げる要因となりました。SNS上では「ゴールドマンほどの巨人でも、この相場環境では厳しいのか」といった驚きの投稿が見受けられます。これは単なる一企業の不調ではなく、金融業界全体を覆い始めている構造的な変化の兆しなのかもしれません。

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好調なJPモルガンと明暗を分けた「市場部門」の停滞

一方で、同じ日に決算を発表したJPモルガン・チェースは、対照的な数字を叩き出しています。純利益は前年同期比16%増の96億ドルと、なんと過去最高益を更新しました。クレジットカードの利用といった個人向けサービスが好調だったことが要因ですが、そんな同社ですら、証券取引などの市場関連収入に関しては一時的な要因を除いて6%の減収となっています。ジェイミー・ダイモンCEOは、世界経済の不透明さや地政学的なリスクによって、投資家が取引を手控えたと分析しているようです。

この「市場部門の苦境」は、シティグループにも影を落としています。同社の株式関連収入は9%も減少し、債券関連も4%の減収となりました。専門用語で「ボラティリティ」と呼ばれる価格の変動幅が、この2019年04月から06月期は比較的小さかったことが災いしています。株価指数自体は上昇傾向にありましたが、値動きが穏やかすぎたために、頻繁に売買を繰り返す投資家が減ってしまったのです。派手な動きがない市場は、手数料を稼ぎたい銀行にとっては少し退屈で厳しい場所だったのでしょう。

低金利時代の到来が銀行の収益モデルを揺さぶる

今、米国の銀行が最も警戒しているのは、米連邦準備理事会(FRB)による利下げの動きです。かつては金利が上昇局面にあると予測されていましたが、現在はその逆で、金利が低下する「利下げ観測」が強まっています。これによって、銀行が預金で集めたお金を貸し出す際の利回りと、預金者に払う利息の差である「利ざや」が縮小してしまう恐れが出てきました。シティのマイケル・コルバットCEOも、この急激な変化を「大きな試練」と表現し、危機感をあらわにしています。

私自身の見解としては、今回の決算結果は銀行というビジネスモデルが大きな転換期に立たされていることを示唆していると感じます。手数料の安い電子取引の普及や、金利環境の変化という荒波の中で、かつてのような高収益を維持するのは容易ではありません。SNSでは「これからは従来の銀行業務だけでは生き残れない」という意見も散見されますが、まさにその通りでしょう。激動の2019年後半に向けて、彼らがどのような次の一手を打つのか、目が離せない状況が続いていくに違いありません。

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