東南アジアのエネルギー市場に、今まさに新しい風が吹き抜けています。太陽光発電をはじめとする再生可能エネルギーの分野でタイを牽引するエナジー・アブソルート(EA)が、いよいよ2019年内の電気自動車(EV)生産開始を表明しました。これまで発電事業で培ってきたノウハウを活かし、ついに自動車産業という巨大なマーケットへ本格的な攻勢を仕掛けます。
特筆すべきは、同社が計画している蓄電池のメガファクトリー建設です。蓄電池とは、エネルギーを化学的に貯蔵し、必要な時に電気として取り出す装置のことで、EVのコストや性能を左右する心臓部といっても過言ではありません。EAはこの中核部品を自社で大規模生産し、車両本体に組み込むという「一貫生産体制」の構築を目指しており、他社が容易に真似できない競争力を手に入れようとしています。
SNS上では、この大胆な挑戦に対して「タイのテスラがついに動き出した」「再生エネ企業が車を作るスピード感に驚きを隠せない」といった期待の声が数多く寄せられています。自社で電池から組み立てまでを手掛ける垂直統合モデルは、中間コストを徹底的に排除できるため、消費者にとって最大の関心事である「EV価格の低減」を実現する鍵となるでしょう。
エネルギーの地産地消が切り拓く、クリーンなモビリティ社会の展望
2019年08月06日現在、EAが目指している地平は、単なる自動車の販売に留まりません。発電から蓄電、そして消費となるEVまでを繋ぐエコシステムは、タイ国内のエネルギー自給率を高める大きな一助となるはずです。高価な輸入燃料に頼らず、タイの太陽と風で得た電力がそのまま街を走るEVの動力源になる未来は、非常に合理的で美しいビジネスモデルだと私は確信しています。
もちろん、自動車製造という高い壁に新興勢力が挑むことへの懸念もありますが、既存のメーカーがエンジン技術に固執する中で、EAのような「エネルギーの専門家」がゼロベースで挑む意義は極めて大きいと言えます。自社製の高性能な電池を武器に、彼らがアジアのEV市場でどのようなプレゼンスを発揮していくのか、今後の動向から目が離せません。
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