鹿島が2019年4〜6月期決算を発表!純利益31%減の背景にある建設業界の「労務費高止まり」と今後の展望

大手ゼネコンの一角を担う鹿島が2019年08月06日に発表した、2019年04月01日から2019年06月30日までの第1四半期連結決算は、業界内に大きな衝撃を与えています。最終的な儲けを示す純利益は、前年の同じ時期と比べて31%も減少した189億円にとどまりました。これは、これまで順調に積み上げてきた利益の勢いに、一石を投じる結果と言えるでしょう。

増収減益という形になった今回の決算ですが、売上高自体は2%増の4272億円と堅調に推移しています。特に建設事業単体では、東京都心で進む大規模な再開発プロジェクトが追い風となり、売上高は6%増の2660億円に達しました。しかし、利益面では「追加工事」と呼ばれる、当初の契約後に追加で発生する利益率の高い仕事が減少したことが、大きな重石となってしまったようです。

今回の減益における最大の要因は、建設現場を支える職人さんの人件費である「労務費」や、コンクリート・鉄鋼などの「資材費」が、依然として高い水準で推移していることです。専門用語で「完成工事総利益率」と呼ばれる、工事一件あたりの粗利率は10.6%にまで低下しました。これは、売上はあっても手元に残るお金が少なくなっている、建設業界の苦しい現状を如実に物語っています。

特に深刻なのが土木部門の状況で、利益率は前年から13ポイントも急落し、8.7%という厳しい数字を記録しました。SNS上では「五輪バブルの終焉か」「職人不足がこれほどまでに経営を圧迫するとは」といった、先行きを不安視する声が数多く寄せられています。2020年の東京五輪に向けた建設ラッシュが一段落しつつあることも、受注環境に微妙な変化をもたらしているのでしょう。

編集者の視点から言わせていただければ、この結果は決して鹿島一社の問題ではなく、日本のインフラを支える産業構造そのものの転換点を示唆していると感じます。人手不足によるコスト増をどう技術革新で補うのか、今まさに業界の真価が問われています。単なる「景気の波」として片付けるのではなく、持続可能な建設体制の構築に向けた、抜本的な改革が必要な時期に来ているのではないでしょうか。

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