2019年08月13日、日本航空(JAL)において、安全運航の根幹を揺るがしかねない事態が判明しました。鹿児島空港から羽田空港へと向かう便を担当する予定だった54歳の男性副操縦士から、乗務前のアルコール検査で基準を超える数値が検出されたのです。幸いなことに、代わりの操縦士が手配されたため、空の便の運航スケジュールに乱れが生じることはありませんでした。
このトラブルが起きたのは2019年08月10日の午後4時10分に出発する便でのことでした。直前の検査において、副操縦士の呼気1リットル中から0.09ミリグラムのアルコールが確認されています。これは、パイロットに課せられている厳しい基準に抵触する数値です。航空業界における「呼気検査」とは、ストローのような器具に息を吹き込み、体内にアルコールが残っていないかを厳密に測定する不可欠なプロセスを指します。
渦中の副操縦士は会社側の調査に対し、出発の約2時間前となる午後2時ごろ、宿泊先でコップに入っていた日本酒を誤って一口飲んでしまったと釈明しています。お酒を水や他の飲み物と勘違いして口にしたという主張ですが、プロの操縦士としての自覚を疑わざるを得ない説明でしょう。しかし、JALが独自に実施した再現実験の結果では、一口飲んだだけでは説明がつかないほど高い数値が検出されたことが分かっています。
さらに深刻なのは、この副操縦士が前日の夜に日本酒を購入していたという事実です。航空会社には、安全を担保するために「乗務の24時間前からは飲酒を一切禁止する」という非常に厳格な社内規定が存在します。今回のケースでは、この重要なルールが軽視されていた可能性が極めて高く、組織としてのコンプライアンス意識が改めて問われる形となりました。
ネット上のSNSでは、このニュースに対して「一口で数値が出るのは不自然だ」「プロとしてのプライドはないのか」といった厳しい批判の声が相次いでいます。一方で、直前のチェック機能がしっかりと働いて未然に防げたことを評価する意見も見受けられました。空の安全を預かる立場である以上、利用者の不信感を拭い去るには、言葉だけではない具体的な再発防止策が強く求められるでしょう。
編集者の視点から申し上げますと、どれほど技術が進化しても、最終的に機体を操るのは人間であるという事実に変わりはありません。今回の件は、単なる個人のミスとして片付けるのではなく、JAL全体が抱える安全文化の「緩み」として重く受け止めるべきです。信頼を積み上げるのは数十年かかりますが、崩れるのは一瞬であることを、航空会社は決して忘れてはならないはずです。
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