東京の下町情緒が残る台東区、JR御徒町駅からもほど近い昭和通り沿いに、一際目を引くおしゃれな空間が誕生しています。それが、都会の真ん中でワイン造りを行う「葡蔵人(ブックロード)」というワイナリーです。小さなビルの1階と2階をフル活用した醸造所は、外からガラス越しに中の様子を覗き込むことが可能となっています。
道ゆく人々を驚かせるのは、本来であれば広大なブドウ畑の隣にあるはずの本格的な設備たちでしょう。そこには、収穫されたブドウから果実を絞り出す「圧搾機(あっさくき)」や、果汁をアルコールへと変化させるための大きな発酵タンクが整然と並んでいます。都会の喧騒と醸造設備のコントラストが、訪れる人々に非日常的なワクワク感を与えてくれます。
そもそも「都市型ワイナリー」とは、ブドウの栽培地ではなく、消費者が集まる都市部に醸造所を構えるスタイルのことを指します。これにより、造り手と飲み手の距離が劇的に縮まりました。新鮮な状態でブドウを運び込み、街の空気感を含ませながら醸すプロセスは、まさにクラフトビールのような軽やかさと親しみやすさを持ち合わせているのです。
SNSで話題沸騰!造り手の顔が見える安心感と「街の醸造所」への期待
SNS上では、この斬新な試みに対して驚きと称賛の声が相次いでいます。「仕事帰りにワインが造られている様子を見られるなんて最高」「東京産のワインをその場で味わえる贅沢さがたまらない」といった投稿が目立ち、2019年08月18日現在、感度の高いワイン愛好家たちの間で大きな注目を集めている状況と言えるでしょう。
私が思うに、この都市型ワイナリーの最大の魅力は、ワインを単なる「輸入された飲み物」から「自分たちの街で生まれた物語」へと昇華させた点にあります。複雑な専門知識がなくても、醸造家が汗を流して働く姿を間近に見ることで、その一滴に込められた愛情をダイレクトに感じ取れるはずです。これこそが、現代の消費者が求めている本物の体験です。
従来のワイン造りは、どうしても産地特有の土壌や気候(テロワール)に焦点が当たりがちでしたが、葡蔵人のような存在は「誰が、どこで、どんな想いで造ったか」というストーリーを重視しています。都会の真ん中で、ブドウの香りに包まれながらお気に入りの一本を見つける。そんな新しいライフスタイルが、今まさにこの御徒町から広がっています。
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