【南都銀行】異例の受賞!ドラマ仕立ての「相続CM」がSNSで大バズりした理由と信託業務への好影響

地方銀行のテレビコマーシャル(CM)が、今、大きな話題となっています。奈良県を地盤とする南都銀行が制作・放映したCM「南都家の一族」が、その質の高さから権威ある賞を次々と受賞し、さらにはインターネット上でも爆発的な反響を呼んでいるのです。親族間の争いや遺言書を巡る騒動を、まるでハイクオリティなサスペンスドラマのように描いたこのCMは、従来の地銀CMのイメージを大きく覆すものだといえるでしょう。テレビCMと連動した店頭ポスター展開も相まって、銀行の企業イメージ刷新に一役買っています。

この異例のCMは、まず、地域広告作品を対象とする全日本広告連盟の「鈴木三郎助地域クリエイティブ大賞」において、最高の栄誉である最優秀賞を獲得しました。さらに、放送批評懇談会が主催する「第56回ギャラクシー賞」のCM部門でも優秀賞を受賞しており、地方銀行のCMとしては極めて珍しい快挙として注目を集めています。専門的でとっつきにくいイメージもある相続というテーマを、サスペンスというエンターテイメント性の高い手法で表現し、多くの視聴者の関心を引きつけた点が、高く評価された理由と考えられます。

南都銀行がこのテレビCMを企画したのは、同行が2017年4月から新たに信託業務に参入し、相続に対応する商品の取り扱いを始めたことがきっかけです。信託業務とは、銀行などの信託銀行が、お客様の大切な財産を預かり、契約の目的に従って管理・運用する業務のことで、相続対策はその重要な柱の一つです。このCMは、奈良テレビ放送のほか、2018年秋と2019年春には在阪キー局でも放送され、広範囲にリーチしました。女優の川上麻衣子さんが出演されているほか、店頭ポスターにも起用されている奈良県出身の若手俳優、井阪郁巳さんも行員役として登場し、話題性を高めています。

特に、このCMの魅力的なストーリー展開と出演者の演技力は、相続問題への関心を高める上で非常に効果的でした。そして、このCMが社会現象に発展した背景には、SNSでの大きな反響があります。出演者自身がTwitter(ツイッター)などのSNSで情報発信を行ったことにより、普段は銀行CMにあまり注目しない若年層にも広く波及し、動画はすでに40万回以上再生されるという大バズりを記録しています。視聴者からは「映画みたい」「続きが気になる」「銀行のCMとは思えないクオリティ」といった驚きと称賛の声が多数寄せられ、大きな話題となりました。

この一連のCM戦略の成功は、具体的なビジネスの成果にも表れています。南都銀行によりますと、2018年度の信託・相続関連の申込件数は、前年度の1.5倍にまで順調に伸びている状況です。経営企画部の方からも、「『今はまだ関係ない』と避けられがちな相続ですが、CMなどの効果により、店頭でお客様から話題に上ることが増えた」というコメントが寄せられています。ドラマ仕立ての斬新な切り口で、一見堅いテーマである相続を身近に引き寄せ、視聴者のエンゲージメントを高めた南都銀行の広報戦略は、他業界にとっても非常に示唆に富む事例といえるのではないでしょうか。

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