【2019年最新】花粉症薬は病院と市販どっちが安い?健保連が明かす「医療費のカラクリ」と賢い選択術

春先や秋口に多くの人々を悩ませる花粉症ですが、皆さんはお薬をどこで入手されていますか。「病院で処方してもらう方が安上がり」という通説が、実は必ずしも正しくないことが判明しました。健康保険組合連合会(健保連)は2019年08月23日、医療機関での処方と市販薬の購入において、患者が実際に支払う負担額にほとんど差がないという驚きの分析結果を公表したのです。

この意外な結果の背景には、医療費の仕組みにおける「見えないコスト」が大きく関係しています。病院で薬をもらう際は、純粋な薬代だけでなく、医師の診察を受けるための「初診料」や、薬剤師が薬を調製し指導を行うための「調剤料」が発生します。SNS上では「診察待ちの時間も考えれば、市販薬の方が圧倒的にタイパ(タイムパフォーマンス)が良いのではないか」といった、利便性を重視する声が急増しているようです。

近年では、かつては医師の処方箋がなければ手に入らなかった強力な成分が、市販薬としてドラッグストアで購入できるようになっています。これを「スイッチOTC医薬品」と呼びます。代表的な例として「アレグラFX」や「アレジオン20」などが挙げられますが、これらは医療用から転用(スイッチ)されたものなので、効果の面でも信頼が置ける存在として、セルフメディケーションの主役となっています。

スポンサーリンク

具体的な金額比較で見える「通説」の崩壊

健保連による2019年08月23日時点の試算では、例えば「アレグラ」を14日分処方してもらう場合、3割負担の現役世代が窓口で支払う総額は2003円に達します。驚くべきことに、薬そのものの代金はわずか482円ですが、初診料や調剤料などの諸経費が1500円以上も上乗せされているのです。対する市販薬の価格相場は1554円から2036円程度であり、病院へ行く手間を考えると差額はわずか33円程度に収まります。

さらに「アレジオン」を24日分使用するケースを想定すると、医療機関での負担額は2210円となります。一方で市販品の価格帯は2138円から3866円となっており、購入場所によっては市販薬の方が安く済む逆転現象さえ起きていることが分かりました。これまで「お薬代を節約するために病院へ行く」と考えていた方にとっては、自身の行動を再考する非常にインパクトの強いデータと言えるでしょう。

こうした現状に対し、SNSでは「病院の待ち時間がなくなるなら市販薬一択だ」という意見がある一方で、「他の病気が隠れている可能性を考えると診断は受けたい」という慎重な声も目立ちます。編集部としては、単なる金銭的な損得勘定だけでなく、自分の症状が軽微なのか、あるいは専門医の判断が必要な重症度なのかを冷静に見極めるリテラシーが、現代人には求められていると感じます。

医療保険制度の維持に向けたセルフメディケーションの重要性

健保連が今回このような分析を発表した真の狙いは、膨らみ続ける公的医療保険の財政を健全化することにあります。患者が窓口で支払う3割以外の残り7割は、我々が納めている保険料から賄われているからです。軽症の患者が薬の入手だけを目的に受診を繰り返すと、企業健保の財政が圧迫され、結果的に将来の保険料率引き上げという形で自分たちの首を絞めることになりかねません。

健保連の幸野庄司理事は2019年08月23日の記者会見において、医療の必要性を慎重に見極め、市販薬を賢く活用することの意義を強く訴えました。もし市販薬と同じ成分の薬を保険適用から外せば、最大で年間600億円もの医療費削減が可能になるとの試算も出ています。たとえ1種類のみの処方を受ける軽症者に限定しても、約36億円の節減効果が見込めるというから驚きです。

私たち一人ひとりが「自分で治せる軽微な不調は自分で手当てする」というセルフメディケーションの意識を持つことは、日本の優れた皆保険制度を次世代へ引き継ぐために不可欠な一歩です。もちろん、症状が重い場合や不安がある時は迷わず受診すべきですが、利便性とコスト、そして社会全体の持続可能性を天秤にかけ、賢い選択をしていきたいものですね。

コメント

タイトルとURLをコピーしました