2019年09月28日、衣料品チェーン大手・ライトオンの川崎純平社長は、現在のアパレル業界が直面している深刻な構造的問題について強い危機感を表明しました。これまで業界の常識とされてきた「大量生産・大量販売」のモデルが、今や大きな曲がり角に来ていることは間違いありません。セールで売り切ることを前提とした従来の販売手法は、もはや賢明な消費者の心には響かなくなっているようです。
過度な値下げを繰り返す手法は、短期的には在庫を減らす効果があるかもしれません。しかし長期的には「どうせ待てば安くなる」という心理を植え付け、結果としてブランドへの信頼を損なう負のスパイラルを招いてしまいます。こうした現状に対し、SNS上でも「定価で買うのが馬鹿らしくなる」「本当に欲しいものなら安売りを待たずに買いたい」といった、消費者の本音とも言えるリアルな反響が数多く見受けられます。
川崎社長は、商品数が少なくなったとしても、厳選された価値あるアイテムで勝負する店作りを掲げています。ここで重要となるのが「定価販売(プロパー販売)」の維持です。これは、商品の品質やデザインに見合った適正な価格で販売し続けることで、ブランドのアイデンティティを守る戦略を指します。価値が認められれば、たとえ安売りをしなくても顧客は納得して手を伸ばしてくれるはずでしょう。
私自身の見解としても、単なる「安さ」だけを追求する時代は終わり、現在は「ストーリー」や「信頼」が購入の決め手になる時代へ移行していると感じます。ライトオンが目指す「えりすぐりの商品で生き残る」という姿勢は、過剰消費社会に対する一つの明確なアンサーではないでしょうか。業界の慣習を打ち破り、真に愛される店舗へと進化していく同社の挑戦から、今後も目が離せそうにありません。
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