俳優の中井貴一さんが、2019年09月09日、三谷幸喜監督の最新作『記憶にございません!』への熱い思いを明かしました。監督とは同い年ということもあり、互いに信頼を寄せる特別な間柄だといいます。今作で中井さんが演じるのは、史上最悪の総理大臣から一夜にして善良なおじさんに変貌してしまうという、なんともユニークな役どころです。オファーを受けた際、中井さんは一切の迷いを見せることなく、この挑戦的な役柄を快諾したと語っています。
SNS上でもこのタッグには熱い視線が注がれており、「この二人なら面白くないはずがない」といった期待の声が続出しました。中井さんのコメディー演技は定評がありますが、ご本人が語る笑いの秘訣は、意外にも「コメディーを演じようとしないこと」なのだそうです。真面目であればあるほど滑稽さが際立つという、喜劇の本質を突いたアプローチには驚かされます。役者が笑わせようと意識しすぎず、状況に翻弄される姿こそが、観客の心を掴むのかもしれません。
さらに中井さんが重要視しているのは、わずか「0.01秒」という極限の間合いです。これは、セリフを発するタイミングや表情を動かす瞬間の、目には見えないほど微細な調整を指しています。プロの現場では、1秒や2秒という大まかな単位ではなく、文字通り一瞬のズレが笑いの成否を分ける厳しい世界なのです。このストイックな姿勢からは、ベテラン俳優としての凄みと、作品に対する妥協なきこだわりがひしひしと感じられるのではないでしょうか。
また、中井さんの俳優人生には、名優・小林桂樹さんからの大切な教えが刻まれています。生前、小林さんから授かった「王道を行け」という言葉は、今も中井さんの心の中で輝き続けているようです。これは日本の社会を支えるサラリーマンを実直に演じられる俳優であれ、という期待を込めたバトンだったといいます。小林さんの意志を継ぎ、庶民の悲喜こもごもを体現し続ける中井さんの姿は、多くの現代人の共感を呼ぶに違いありません。
編集者の視点から見ても、今作は中井貴一という役者の深みを再発見する絶好の機会になると確信しています。単なるドタバタ劇に終始せず、緻密な計算に基づいた演技が光る本作は、まさに大人こそ楽しめる上質なエンターテインメントです。2019年09月09日のインタビューで見せた彼の自信に満ちた表情からは、映画の大ヒットを確信させる力強さが漂っていました。劇場の大スクリーンで、その「0.01秒」の奇跡をぜひ目撃したいものですね。
コメント