【2019年最新】豚コレラ発生から1年、終わらぬ恐怖と戦う養豚農家の苦悩。ワクチン接種を巡る政府と自治体の温度差とは?

2018年9月に国内で26年ぶりとなる「豚コレラ(CSF)」の発生が確認されてから、2019年9月11日でちょうど1年という節目を迎えました。かつては撲滅したと考えられていたこの家畜伝染病は、わずか1年の間に7府県もの養豚場へと広がりを見せています。これまでに殺処分された豚の数は13万頭を超えており、畜産界は未曾有の危機に直面していると言えるでしょう。

この豚コレラとは、強い感染力を持つウイルスの病気で、豚やイノシシが感染すると高熱や食欲不振を引き起こし、多くの場合で死に至る非常に恐ろしいものです。人間に感染することはありませんが、ひとたび発生すれば周囲の家畜を全て処分しなければならないため、農家の経済的・精神的なダメージは計り知れません。SNS上でも「一生懸命育てた豚が目の前で処分されるのは辛すぎる」といった、農家への同情と悲痛な声が数多く寄せられています。

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封じ込めへの壁と、野生イノシシという感染源の脅威

現在、自治体は感染拡大を食い止めるべく、ウイルスを媒介する野生イノシシに対して「経口ワクチン」入りの餌を散布する対策を講じています。しかし、自然界の動物を相手にした封じ込めは困難を極めており、終息の兆しはいまだに見えてきません。現場の養豚家からは「毎日が薄氷を踏む思いだ」「今も怖くてたまらない」という切実な声が上がっており、出口の見えない恐怖が生産者の心を削り続けています。

こうした状況を受け、農家側からは飼育している豚に直接ワクチンを接種してほしいという要望が日増しに強まっています。一方で、農林水産省はこれまで慎重な姿勢を崩してきませんでした。それは、ワクチンを一度使用してしまうと「清浄国(病気が存在しない国)」としての国際的な認定を失い、豚肉の海外輸出が困難になるという経済的なジレンマを抱えているからです。輸出を優先するか、目の前の農家を守るか、国は極めて難しい判断を迫られています。

ようやく国も重い腰を上げ、特定の地域に限定したワクチンの接種を検討し始めましたが、各自治体の間では対応に大きな温度差が生じているのが現状です。編集部としての意見ですが、ブランド輸出の維持も重要ながら、現場で命を育む農家の営みが崩壊しては元も子もありません。2019年9月11日現在、より迅速かつ現場に寄り添った柔軟な救済措置が、今まさに求められているのではないでしょうか。

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