仕事の潤滑油は「失敗談」にあり!東京国際大学客員教授が説く、組織を動かすコミュニケーションの極意

組織の中で円滑な人間関係を築くためには、時に自分の弱みを見せることが鍵となります。東京国際大学で客員教授を務める山本御稔氏は、ある食品販売会社で行われた入社3年目社員向けの研修を例に、興味深いエピソードを紹介しています。2019年09月12日に明かされたこの話は、多くのビジネスパーソンにとって、コミュニケーションのヒントになるはずです。

その研修の場では、人事部長から「この3年間で経験した失敗を順番に話してほしい」という意外な課題が提示されました。参加した若手社員たちは、当然ながら戸惑いを隠せません。成功体験なら意気揚々と語れるものの、自らのミスをさらけ出すことには強い抵抗感があったのでしょう。会場には重苦しい沈黙が流れ、誰も口を開こうとはしませんでした。

そんな停滞した空気を打ち破ったのは、進行役を務める人事部長自身のアクションでした。彼は「それでは司会である私から先に話します」と切り出し、自らの失敗談を披露し始めたのです。このように、上の立場の人間が自ら心を開く姿勢は、心理的安全性を高める上で非常に重要だと言えます。専門用語で「自己開示」と呼ばれるこの手法は、相手の警戒心を解く特効薬となります。

SNS上では、このエピソードに対して「上司が失敗を語ってくれると、現場のミスも報告しやすくなる」「完璧すぎる人より、人間味のある人についていきたい」といった共感の声が目立っています。一方で「失敗を責める文化がある職場では、怖くて話せない」という切実な意見もあり、組織文化そのものの在り方を問う声も上がっているようです。

私自身の視点としても、この「失敗の共有」こそが、組織の風通しを良くする最大の潤滑油であると考えます。リーダーが「自分も間違えることがある」と示すことで、部下は挑戦を恐れなくなり、結果として組織全体の成長スピードが加速するのでしょう。自慢話ばかりの会議よりも、過去の痛い経験を笑い合える場の方が、よほど生産的なアイデアが生まれるに違いありません。

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