囲碁界にまた新たな歴史の1ページが刻まれました。2019年09月16日、大阪市に位置する日本棋院関西総本部にて、史上最年少プロとして注目を集める仲邑菫初段が、公式戦で見事な勝利を収めたのです。今回の対局は、七大タイトル戦の一つである「十段戦」の予選Cという重要な舞台で執筆されました。
対戦相手は経験豊富な古田直義四段であり、仲邑初段にとってはプロ入り後初めてとなる男性棋士との真剣勝負です。50歳のベテランに対し、わずか10歳の少女がどのように立ち向かうのか、多くのファンが固唾をのんで見守っていました。SNS上でも「この年齢で四段と互角に渡り合うのは信じられない」といった驚きの声が溢れています。
接戦を制した「白番」の妙技と公式戦3連勝の衝撃
対局は終始、一進一退の攻防が続く手に汗握る展開となりました。仲邑初段は後手番である「白番」を持ち、ハンディキャップとして相手に与えられる点数(コミ)を活かしながら、冷静に盤面をコントロールしていきます。囲碁において白番は守勢に回りやすいとされますが、彼女は驚くべき集中力で古田四段の攻めを凌ぎきりました。
235手に及ぶ大熱戦の末、結果は仲邑初段の1目半勝ちという極めて僅差の勝利です。「1目半」とは、囲碁の得点計算において最小単位に近い差であり、最後までどちらが勝つか分からないスリリングな内容であったことを物語っています。この勝利により、彼女はデビューからの公式戦連勝記録を「3」に伸ばし、その実力が本物であることを証明しました。
対局終了後、記者に囲まれた仲邑初段は「勝ててうれしい」と、10歳の子供らしい初々しさを覗かせながら、はにかんだ表情で語っています。私は、彼女のこの謙虚な姿勢こそが、強烈な勝負師としての顔とのギャップを生み、多くの人々を惹きつける魅力なのだと感じてやみません。単なるブームに留まらず、棋界のパワーバランスを変える存在になるでしょう。
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