2019年10月01日、日本郵政グループが直面している深刻な事態を受け、私たちの生活に密接に関わる郵便サービスの計画が大きな転換点を迎えました。政府と与党は、2019年10月に開会される臨時国会において、郵便物の土曜配達を廃止するために必要な「郵便法改正案」の提出を見送る方針を固めたようです。この決定の背景には、かんぽ生命保険による不適切な販売実態が、国民の想像を超える広がりを見せているという厳しい現実があります。
2019年09月30日に日本郵政グループが発表した中間報告では、顧客の不利益につながるような契約の乗り換えが多数発覚しましたが、未だに全容解明には程遠い状態と言わざるを得ません。SNS上では「土曜配達がなくなるのは不便だが、それ以前に組織としての誠実さを取り戻してほしい」といった、厳しいながらも再建を願う声が相次いでいます。現在は法改正によるコスト削減を論じる時期ではなく、まずは失われた信頼を一つずつ積み上げ直すことが、何よりも急務であると判断されたのでしょう。
ここで言う「郵便法改正案」とは、人件費の高騰や郵便物数の減少に対応するため、土曜日の配達休止やお届け日数の繰り下げを認めるための法律の整備を指します。いわば、物流の効率化を目指すための抜本的な改革案でしたが、かんぽ問題という「身内の不祥事」がその足を引っ張る形となりました。政府内でも、問題の収束を優先させるべきだという声が強まっており、実際の導入は2021年以降にずれ込む見通しが濃厚となっています。国民の足元を支えるインフラ企業として、今は改革よりも自浄作用が問われています。
筆者の個人的な見解としては、効率化を急ぐ前に組織のガバナンスを徹底的に見直すこの判断は、極めて妥当であると考えています。保険の不適切販売で顧客を裏切ったまま、利便性を損なうサービス縮小を強行すれば、利用者の心はさらに離れてしまうに違いありません。日本郵政には、この延期期間を単なる「先送り」とするのではなく、現場の声が正しく経営に届くような、透明性の高い組織へと生まれ変わるための貴重な猶予として活用してほしいと切に願います。
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