東京都が未来の社会づくりに向けて、非常に野心的な一歩を踏み出そうとしています。2019年10月04日、小池百合子都知事は記者会見にて、投資収益を社会貢献へと還元する新しい仕組みのファンドを創設することを明らかにしました。このプロジェクトは、資産運用のプロフェッショナルであるスパークス・アセット・マネジメントとタッグを組み、2020年02月の運用開始を目指して準備が進められています。総額100億円規模という大きな志を掲げた、まさに官民一体のビッグプロジェクトと言えるでしょう。
今回のファンドが注目を集めている最大の理由は、環境(Environment)、社会(Social)、ガバナンス(Governance)の頭文字を取った「ESG投資」を軸に据えている点にあります。これは、単に目先の利益を追い求めるのではなく、地球環境の保護や社会の持続可能性を重視する企業を応援しようという、世界的な投資のトレンドです。都はこのファンドに5億円を出資し、国内外から広く資金を募ることで、日本国内におけるクリーンな再生可能エネルギー事業の普及を強力に後押ししていく考えを示しています。
投資が福祉を変える?「ソーシャルファーム」への寄付という新しい形
この取り組みがユニークなのは、投資によって得られた収益の一部が、直接的に社会課題の解決に役立てられる点でしょう。具体的には、東京都が指定する「ソーシャルファーム」への寄付が検討されています。ソーシャルファームとは、障がいがある方や就労に困難を抱える人々を積極的に雇用し、ビジネスとして自立を目指す社会的企業のことを指します。従来の公的な補助金だけに頼る仕組みではなく、投資の成果を福祉の充実へと繋げるこのサイクルは、非常に現代的で持続可能な仕組みだと感じます。
SNS上では今回の発表を受け、「自分たちの投資が社会を良くする実感が持てるのは素晴らしい」「東京都が率先してESG投資の旗振り役になるのは心強い」といった、期待に満ちた声が数多く寄せられています。投資家にとっての利益確保と、社会的な弱者の支援を両立させるという試みは、これからの資本主義のあり方を占う重要なモデルケースになるに違いありません。世界中でESG投資の市場が30兆ドルを超える規模にまで膨れ上がる中、東京がその中心地としての存在感を示す絶好の機会となるはずです。
編集者の視点から見ても、行政がリスクを取って民間の知見を活用する姿勢は高く評価されるべきだと考えています。再生可能エネルギーという成長分野に資金を流しつつ、その果実を福祉に還元する流れは、まさに「三方よし」の精神を具現化したものです。この100億円規模のファンドが、2020年02月の始動に向けてどのような投資家を惹きつけ、どれほどの社会的インパクトを生み出すのか。これからの進展から、一時も目が離せそうにありません。
コメント