2019年10月07日現在、日本の製造業の屋台骨を支える化学・繊維業界は、非常に複雑な局面を迎えています。世界的な経済成長の鈍化という逆風が吹く中で、業界の先行きを占う「天気図」は、晴れ間と暗雲が混在する予測となっているのです。特に注目すべきは、化学製品の基礎となるエチレンを生産する設備の稼働状況でしょう。
現在、汎用樹脂などの輸出については、海外経済の減速によって勢いを欠いているのが現状です。しかし、驚くべきことに国内のエチレン設備自体は、依然として高い稼働率をキープしています。ここで言う「エチレン設備」とは、原油から精製されるナフサを高温で分解し、プラスチックや合成ゴムの原料を取り出す巨大なプラントを指します。
原油価格の変動がメーカー収益に与える深刻な影響
一方で、今後の懸念材料として無視できないのが、緊迫の度を強める中東情勢の動向です。もし地政学的なリスクによって原油価格が急騰すれば、原料コストの増大が各メーカーの利益を直接的に削ることになるでしょう。SNS上でも「コスト増を製品価格に転嫁できるのか」といった、企業の収益性を心配する声が目立っています。
編集部としては、景気後退の足音が聞こえる中でも高稼働を維持する現場の底力には、目を見張るものがあると感じます。しかし、外部環境の変化が激しい今、単なる生産量の維持だけでなく、付加価値の高いスペシャリティ化学品へのシフトが急務となるはずです。2019年10月から12月にかけて、各社がどのような防衛策を講じるのか注目が集まります。
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