北海道苫小牧市に拠点を置くトヨタ自動車北海道から、クルマ好きにはたまらないエネルギッシュなニュースが飛び込んできました。同社は2019年10月16日までに、次世代の無段変速機である「Direct Shift-CVT」の生産能力を、従来の2倍に相当する月間4万台規模へと大幅に引き上げる方針を明らかにしています。世界的に支持されるSUV「C-HR」や海外向け「カローラ」の心臓部を支える重要なパーツだけに、今回の増強は大きな注目を集めています。
今回の増産を支えるのは、約1年半ぶりに稼働を開始した最新の生産ラインです。実は2019年10月07日から既に予備運転が始まっており、2019年11月にはフル稼働体制へ移行する見込みとなっています。もともと2018年05月から月間2万台のペースで製造されてきましたが、今回のライン増設によって供給体制は一気に盤石なものとなります。SNS上でも「これからのトヨタ車がもっとスムーズになるのか」と期待の声が広がっています。
走りの概念を変える!TNGAとDirect Shift-CVTの相乗効果
ここで注目したいのが「Direct Shift-CVT」という専門用語です。これは一般的なCVT(無段変速機)に、発進用のギアを組み込んだ画期的な仕組みを指します。従来のCVTは加速時に滑るような感覚、いわゆる「ラバーバンドフィール」が課題でしたが、この技術は力強い発進とダイレクトな加速感を実現しました。さらに効率も向上しているため、環境性能と運転の楽しさを高い次元で両立させているのが最大の特徴と言えるでしょう。
この変速機は、トヨタが全社を挙げて推進する新しい設計思想「TNGA(Toyota New Global Architecture)」に完全対応しています。TNGAとは、クルマの骨格から見直して基本性能を飛躍的に高める開発手法のことです。土台が良いクルマに、この進化した変速機が組み合わさることで、私たちはこれまでにない質の高いドライブ体験を享受できるようになります。編集部としても、この技術が普及することで「CVTは退屈」という定説が過去のものになると確信しています。
トヨタ自動車北海道の2019年03月期の売上高は、前の期から12%増の1807億円と非常に好調な推移を見せています。今回の増産投資は、2020年03月期以降の業績をさらに力強く押し上げる起爆剤となるはずです。さらに同社は、年内にもう一つの別ラインの稼働も計画しているとのことで、北の大地から発信される製造業の底力には驚かされるばかりです。地域社会と連携しながら成長を続ける同社の姿勢は、まさに日本のものづくりの理想形ではないでしょうか。
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