中部空港直結!「アイチ・スカイ・エキスポ」が日本の展示会ビジネスを変える理由と今後の展望

2019年8月、愛知県常滑市の中部空港島に待望の県の国際展示場「アイチ・スカイ・エキスポ」が開業しました。国際空港に直結するという抜群のアクセス性を誇るこの施設は、東京ビッグサイトや幕張メッセといった国内の主要な大型展示場と肩を並べる約28万7000平方メートルもの広大な敷地面積を有しています。早くも次世代の展示会ビジネスを牽引する存在として、国内外から熱い視線が注がれている注目のスポットと言えるでしょう。

同年8月30日に開催された開業記念イベントでは、大村秀章知事が「愛知から日本の新しい展示会産業のスタイルを創出、発信していく」と力強く宣言を行いました。会場には多くの海外メディアが詰めかけ、その関心の高さを物語っていたようです。SNS上でも「空港から歩いてすぐは出張族にとって神アクセス」「フェスやライブの新しい聖地になりそう」といった期待の声が多数寄せられており、一般層からの反響も上々といったところです。

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国内唯一の「保税展示場」がもたらす圧倒的なメリット

この施設の最大の魅力は、なんといっても日本で唯一の「保税展示場」である点です。保税展示場とは、海外からの展示物を一時的に輸入する際、通常かかる関税などを免除したまま、しかも簡易的な手続きだけで持ち込める特別な区域のことを指します。これにより、海外企業は最新の機械や自動車などを非常にスムーズに展示できるようになるため、国際色豊かな大規模イベントの誘致に圧倒的なアドバンテージとなるはずです。

施設内にはそれぞれ1万平方メートルの広さを持つ6つの展示ホールが完備されています。なかでも大型イベント向けの「展示ホールA」は約6500人もの収容人数を誇ります。さらに、残る5つのホールの仕切りを取り払うことで、最大5万平方メートルの巨大空間を生み出すことも可能です。用途に合わせて10人から400人規模まで対応できる会議室も18室用意されており、企業の製品発表会から国際的なパーティーまで柔軟に対応できる設計となっています。

加えて見逃せないのが、次世代通信規格「5G」などの最新技術が導入されている点です。5Gとは超高速かつ大容量、そして遅延の少ない通信を可能にする技術であり、自動運転の実証実験など高度なテクノロジーを用いた展示において真価を発揮します。実際に屋外の約4万平方メートルにおよぶ多目的利用地では、自動車の試乗会や野外コンサートといったダイナミックな催しが計画されており、来場者を飽きさせないエンターテインメント性も兼ね備えています。

民間活力を活かした運営体制とメディア編集者の視点

総工費約350億円をかけて2017年9月から整備が進められた同展示場ですが、運営には「コンセッション方式」が採用されています。これは公共施設としての所有権を県が持ったまま、運営権のみを民間企業に売却する仕組みのことです。施設運営の世界的なプロフェッショナルであるGLイベンツ社などが出資する特別目的会社が担うことで、民間の柔軟なノウハウを存分に活かした効率的で魅力的なイベント企画が次々と打ち出されていくことでしょう。

すでに今後のスケジュールも目白押しで、2019年から2020年にかけては技能五輪全国大会や全国アビリンピックの開催が決定しています。さらに2020年には世界中から注目を集めるワールドロボットサミットの会場にも選ばれました。特別目的会社のモルガン・ショドゥレール社長が「愛知は企業間取引のイベント誘致には一番強い」と語るように、モノづくり県としてのポテンシャルと本施設の相乗効果は計り知れません。

一人のメディア編集者として、このアイチ・スカイ・エキスポの誕生は、日本のMICE(国際会議や展示会などの総称)産業における歴史的な転換点になると確信しています。東京一極集中だった展示会ビジネスにおいて、空港直結・保税地域・最先端通信という3拍子揃った愛知の拠点は、世界中のビジネスパーソンを強力に惹きつける最強の武器となるはずです。ここからどのような新しいビジネスやカルチャーが世界へ羽ばたいていくのか、今後の展開から目が離せません。

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