シリア侵攻のトルコに米国が激しい不満を表明!IS復活の懸念とNATOの結束を揺るがす軍事作戦の波紋

緊迫の度を増す中東情勢を巡り、ベルギーのブリュッセルで2019年10月24日、北大西洋条約機構(NATO)国防相理事会が幕を開けました。初日の議論で大きな注目を集めたのは、シリア北部への軍事侵攻に踏み切ったトルコに対する米国の厳しい姿勢です。エスパー米国防長官は、同盟国であるはずのトルコが強行した今回の作戦について、非常に強い語気で批判を展開しました。

エスパー氏は会合の場で、トルコの独断ともいえる行動が「我々を極めて困難な状況に追い込んだ」と述べ、深い失望感を露わにしています。この発言の背景には、トルコが攻撃対象としたクルド人勢力が、これまで対IS(イスラム国)作戦において米軍の重要なパートナーであったという複雑な事情が存在します。長年の協力関係を揺るがすこの事態に、国際社会からも懸念の声が噴出しているのです。

特に深刻視されているのは、過激派組織「IS」が再び勢力を取り戻す可能性でしょう。ISとは、かつてイラクやシリアの広大な地域を支配した過激な思想を持つ武装勢力のことですが、今回の混乱に乗じて収容施設から戦闘員が逃げ出すリスクが指摘されています。エスパー長官は、せっかくの壊滅への努力が台無しになりかねないと警鐘を鳴らし、地域の安全保障が根底から崩れることを危惧しています。

SNS上では「トルコの暴走を止められないNATOの限界が見える」といった批判的な意見や、「現場のクルド人が見捨てられたようで痛ましい」という悲痛な叫びが相次いで投稿されました。冷戦期から続く伝統的な防衛同盟であるNATOにとって、加盟国同士が対立し、共通の敵であるはずのテロ組織を利するような行動を取ることは、組織の存在意義を問われるほどの重大な危機と言い換えることが可能です。

編集者の視点から言わせていただければ、トルコには「責任ある同盟国」としての原点に立ち返ることが、何よりも強く求められます。自国の国益や安全保障を優先する事情は理解できるものの、それが国際的なテロの再燃を招くようでは本末転倒ではないでしょうか。2019年10月24日に突きつけられた米国の要求は、単なる非難を超えて、自由民主主義陣営の結束を再確認するための切実な訴えであると感じます。

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