日本の素材産業を長年にわたって支え続けてきた三井金属鉱業において、かつて取締役として辣腕を振るった新田富也氏が、2019年10月17日にこの世を去りました。死因は肺炎とのことで、享年89歳という大往生でした。葬儀や告別式は故人の遺志を尊重し、近親者のみでしめやかに執り行われたことが、同社広報部より発表されています。
新田氏が役員を務めた三井金属鉱業は、「非鉄金属」と呼ばれる鉄以外の金属全般を扱う業界のリーディングカンパニーです。銅や亜鉛といった社会インフラに欠かせない資源の供給から、高度な電子材料の開発まで、私たちの生活の土台を作る重要な役割を担っています。新田氏はまさに、戦後日本の高度経済成長から現代に至るまでの激動期を、経営の舵取り役として歩んできた人物と言えるでしょう。
SNS上では、この訃報に対して往年のビジネスパートナーや業界関係者から「一つの時代が終わった」「日本のモノづくりを支えた大先輩のご冥福を祈ります」といった追悼のコメントが寄せられています。直接の面識がない若い世代からも、三井金属という名門企業を築き上げた先達への敬意を表する書き込みが見られ、その影響力の大きさがうかがえます。
編集部としては、新田氏のような経験豊かなリーダーが築いた強固な経営基盤こそが、現在の日本の技術力の源泉になっていると感じてやみません。企業が直面する困難な局面を、どのような信念で乗り越えてきたのか、その知恵は今の時代にこそ求められているのではないでしょうか。喪主は長男の盛行氏が務められ、故人のバトンは次世代へと静かに引き継がれました。
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